金額が増えた分、気持ちも財布の紐も緩んで消費活動もこれまでよりは活発化することも期待できそうな様子です。
価格・com リサーチの調査(登録ユーザーによるWEBアンケート 3,025人)によれば、購入予定品は洋服、ファッション関連がトップとのこと。夏物は色彩も明るく、購買欲を刺激し、かつ単価も秋冬ものより安価になりますから、購入しやすいことも手伝っているかもしれません。2位は本・雑誌・漫画、3位が家具・インテリアだそう。
ただし別の調査によればトップはノート/タブレットPC、2位はスマートフォンとなっていて、調査対象のエリアや年齢、職業等によって差が出ているのでしょう。
とはいえ、染みついた倹約意識とそもそもの政治や景気に対する不信感も相まってか、使用使途のトップは「貯蓄」だそうです。同調査(価格・comリサーチ)によれば70%の人が貯蓄にお金を使うとしています。
また安定的ではありますが、住宅ローンのボーナス払いは使用使途の上位です。
そして「投資」も上位にランクインです。注目すべきは、そうした投資(金融商品の購入、外貨預金など)への使用割合が前年比大幅上昇(同調査によれば前年比27.6%増)している点です。株価上昇、急激な円安を目の当たりにし、周囲に利益を得た人も多く、ぜひ自分も・・・という方も増えているのかもしれませんね。
投資が上位に入っていることはとても歓迎すべきですが、他人の利益に焦って、初めての投資で一気に資金投入・・・ということはないように願います。
また「金融商品(投資信託、株式等)の補填」という項目が前年比33.8%増というのも気になるデータです。投資信託の補填というのは何を意味するのか疑問ですが、株式等というのは信用取引やFX取引の証拠金の追加や損切り分を埋め合わせるべく投入したのか・・・?初心者が大きなリスクを取り過ぎて失敗してしまった結果だったのか・・・?
ボーナスでの埋め合わせを必要とするようなギリギリの投資は、リスクが高すぎ、生活に影響を及ぼす可能性も大きいので、くれぐれも注意(リスクヘッジをする、投資金額を制限する等)してくださいね。
急にお金を手にすると、しかも、それが年々増加していればなお、人は気が大きくなるものですが、ぜひとも計画的に、リスクを取り過ぎないようにしましょう。
週末の日経新聞の広告に「お金を使って得られること」のアンケートでは「生活が快適になる」がトップにありました。生活の質が高まるためのお金の使い方、考えたいですね。
廣澤 知子
ファイナンシャル・プランナー
CFP(R)、(社)日本証券アナリスト協会検定会員