売上収益は前年比8%増、今後はデジタル領域への投資を加速
百貨店「大丸」「松坂屋」や商業施設「パルコ」を展開するJ.フロント リテイリングが10月11日、2022年3〜8月期(2Q累計)の決算を発表した。若い富裕層などの消費が活発で、外商部門がコロナ感染拡大前から1割伸びて増収を支えた。
売上高にあたる売上収益は前年比8%増の1,691億円、純利益は101億円(2021年は19億9,500万円の赤字)。コロナ第6〜7波の影響で「想定より緩やか」(同社)ではあるものの、客足が回復傾向で増収・黒字化している。
主力の百貨店では、外商売上高が2019年の同期間と比較して10%以上増えた。このうち30%は20〜40代による消費で、2年前の24%から若年層のシェアが拡大している。
J.フロント リテイリングは中長期の成長戦略としてデジタル領域への投資を加速させる方針。関連人材を2024年度に100人、2030年度には1,000人体制にする。
メタバース空間に仮想店舗を出して接客、600種類以上のグルメ販売にも取り組む。実店舗とデジタル空間をかけ合わせる新たな販売形態を模索している。