久々に晴れた日曜日。代々木公園で毎年開催される「わんわんカーニバル」に愛犬を伴い行ってきました。その名の通り、犬関連のグッズやフードの出店や各種ゲーム等、賑やかな「犬のお祭り」です。
平成25年度の国内登録犬数は673万7,992頭、東京都だけでも51万6567頭に達します。(東京都福祉保健局)昭和60年度からのデータを見るとほぼ見事な右肩上がり(29年間で約2倍)で、それはバブル崩壊もリーマンショックも関係なく増え続けていることを示しています。
少子化が叫ばれる今、平成25年4月1日現在の日本の子ども(15歳未満)の数は1,649万人、同東京都では149万4000人(統計局)とあり、昭和60年から見ればほぼ一直線に右肩下がりで上記犬の登録数とまさに反比例といったところです。
犬と人間の子どもを同列にして、と不愉快に感じられる方もいらっしゃるかもしれませんが、今や愛犬家にとって犬は家族であり、我が子同然であることも事実です。
当然のことながらペット産業はその種類も規模もうなぎ上りです。以前(2010年12月)犬の保険について書いたことがありましたが、今やそうした保険を取扱う会社数も当時より格段に増えています。
第208回 ペット産業一考
>http://lounge.monex.co.jp/column/money/2010/12/13.html
たとえばフードにしても、より健康に気をつけた添加物なしの自然食品や人間並みの数々のサプリメントまでもあります。日本は少し遅れていますが、欧米ではフードの材料の品質にも細かい定めがありますし、犬の年齢、犬種毎などに細分化した専用フードも存在します。飼い主の満足のために着飾らせる洋服ではなく、暑さ、寒さに対応した機能性服もありますし、屋内で犬の脚などに負担をかけないインテリア(フローリングだったり階段だったりに施すもの)も人気があります。犬と泊まれる宿も、犬とドライブするための車用品も数多くあります。犬猫病院はもとより、犬の幼稚園、介護施設、葬儀サービス・・・人間にあるものはほぼ網羅されているかのよう。
飼い主の方は、ユニクロを着て、セール品を買おうとも、愛犬のためには何万円もするような高機能服を躊躇いなく購入するような人も多いのです。犬用のものは割高と感じる価格設定のものが多く、すでにデフレ脱却でしょうか。少子化の今、ペット産業が大きくなるのも道理ですね。
矢野経済研究所によると2012年度のペット関連総市場規模は、前年度比100.7%の1兆4,133億円(小売金額ベース)、総合マーケティングの総合プランニングは今後ますますの活性化が見込まれるとしています。
ことペットに関しては、興味のある人とない人とに隔たりはあるようですが、巨大成長産業だけに投資対象としても魅力的な分野と言えそうですね。

廣澤 知子
ファイナンシャル・プランナー
CFP(R)、(社)日本証券アナリスト協会検定会員