車内で小さい子供が熱中症で死亡した話。本当にいたたまれない気持ちで一杯になります。もちろん車内に子供を置き去りにしないようにする、或いは間違って乗り込めないようにすることが肝心ですが、小さい子供は自力で車内から逃げ出せないことも大きな要因です。
ただそれだけでなくて、夏の車中のような状況では、子供は大人に比べて3~5倍の速度で体温が上昇するのだそうです。何故なら、子供の方が大人に比べて体重当りの体の表面積が大きく、外部環境の影響を受けやすいためとのこと。ですから雪の中などで体が冷える時も同様に、子供の方が速く冷えることになります。
人間の体は球ではありませんが、3次元体ではあり、半径Rの球ならば、その体積は 4/3πR^3(4/3掛けるパイ掛けるRの3乗)、球の表面積は 4πR^2。Rが小さくなると、体積はその3乗のスピードで減りますが、表面積はその2乗のスピードでしか小さくならないので、子供の方が大人に比べて体重当りの体の表面積が大きくなる訳です(例えばRが10%小さくなると、体積は73%にまで減りますが(27%減)面積は81%にまでしか減りません(19%減))。
確かに数式で考えると納得です。二度とこのような事故が起きないような対策を、大人は、社会は、大至急考えていかねばならないと思います。