【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 32,098.99 ▼184.41 (8/29)
NASDAQ: 12,017.67 ▼124.04 (8/29)
1.概況
米国市場は米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締めの長期化を懸念した売りが続き続落となりました。95ドル安でスタートしたダウ平均は昼前に310ドル安まで下落した後持ち直すと午後に入ってプラスとなる場面もありましたが、小幅高で上値が押さえられると引けにかけて下げ幅を広げ結局184ドル安の32,098ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も124ポイント安の12,017ポイントとなっています。
2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち情報技術や不動産、コミュニケーション・サービスなどの9業種が下げ、情報技術は1%以上下落しました。一方でエネルギーと公益事業の2業種が上げ、エネルギーは1%を超える上昇となっています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中25銘柄が下げました。そのなかでもセールスフォース(CRM)が3%安となったほか、スリーエム(MMM)も2%余り下落しました。メルク(MRK)も2%近く下落し、アメリカン・エキスプレス(AXP)とダウ(DOW)、アップル(AAPL)、インテル(INTC)、マイクロソフト(MSFT)も1%以上下げています。一方でウォルマート(WMT)やシェブロン(CVX)、ボーイング(BA)などの5銘柄が上げ、ウォルマートは1%近く上昇しています。
ダウ平均構成銘柄以外では、製薬大手のブリストルマイヤーズスクイブ(BMY)が6%を超える下落となりました。開発中の血栓治療薬で脳卒中の抑制効果における第2相の治験の結果が主要評価項目を満たさなかったことが嫌気されました。家庭雑貨販売のベッド・バス・アンド・ビヨンド(BBBY)は事業や経営戦略に関する新たな発表を予定していることを明らかにしたことで25%近く上げています。
5.為替・金利等
長期金利は0.06%高い3.10%となりました。ドル円は138円台後半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は昨日に大きく下げた反動で上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の28,000円を回復できるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)