今週はカンザスシティー地区連銀がワイオミング州ジャクソンホールで25日から27日に年次経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)を開催する。26日にはパウエル議長の講演が予定されており、相場は模様眺めとなりそうだ。

ジャクソンホール会議は世界中から中央銀行関係者や金融当局の関係者らが参加する年中行事。FRB議長も講演し、過去は何度か金融政策に関して重要な発言がなされ、マーケットの大きな材料となることもあった。このところFRB高官から、市場で盛り上がる早期の利上げ減速期待をけん制するような発言が相次いでいるが、パウエル議長もその流れを踏襲するようなら、市場には重荷になる。しかし、今年のテーマ「Reassessing Constraints on the Economy and Policy」(経済と政策における制約の再評価)から想像するに、あまり今後の金融政策を示唆するような発言はでないのではないか。あくまで「データ次第」を再度強調するだろう。

国内では主要企業の4~6月期の決算発表がほぼ一巡し手掛かり材料に欠ける。NT倍率が21年11月下旬以来となる14倍台半ばまで上昇していることから、グロース優位の展開も一旦は終息か。

先週、日経平均は25日移動平均が200日移動平均を下から上に抜けるゴールデン・クロスを達成、一気に2万9000円の大台を回復し7ヶ月ぶり高値をとってきた。TOPIXも2,000ポイントの大台を回復した。基調は明らかに上向きなので、ここらで一休み入れてもいい頃だ。市場にも少し遅い夏休みがあっていい。