さて、ご承知の通り、4月から私たちの生活に最も大きく影響する事柄の一つが消費税現5%から8%になる増税です。世の中では駆け込み消費のカウントダウンが賑わいを見せていますね。
ニュースなどを見ると、今買わないと損をする?と焦っている方もいるかもしれませんが、そんなに慌てる必要があるでしょうか。
大きな買い物では3%の違いは大きく見えますが、間に合わなかった方もがっかりされることもないと思いますよ。買い物の中身にもよりますが、今後も値引きがあったり、減税制度(住宅やリフォームの場合)が利用できたりで増税前よりも得をすることもありえます。
大きな買い物はじっくりと計画して行うもので、慌てて駆け込んでするものではありません。
日用品を買いだめするとニュースで話している人を見ましたが、日用品も今後もセールなどで安く買えることもあるでしょう。買った品物の保管場所をどうするか...の方が日本の住宅事情を考えると気をつけるべきかもしれませんね。
食品はもちろん気をつけてください。賞味期限があるものを大量に買い込んでも消費できないまま結局捨てることになりかねません。高齢の2人世帯なのに大容量タイプの調味料などを大量に買い込んでいる方も多いとか...。
衣料品は早くも夏ものも売れ始めているということですが、流行もあるものですし、サイズも変わるかもしれません。本当に欲しいものなのか、必要なのか考えることをオススメします。
また、クリーニング代の増税を嫌って早くから冬物をクリーニングに出している方も増えているようですが、まだまだ急に寒くなる日も多いですよね。
せっかくクリーニングに出した冬物が再登場ということもあるようで、結果としては余計な出費になっています。
過去の消費税増税のときも、増税直後は一時消費が弱まりました。
様々なアンケート調査でも、増税後は買い物を控えるという回答が多いように見受けられます。
ここでは自身を消費者の立場ではなく、「売る側」の立場において考えてみてください。消費者の財布の紐が堅くなるのであれば、どうしますか?その紐を緩めるよう、消費を喚起するためにセールを行うなどの策を立てますよね。
4月以降、「消費税還元セール」と冠したセールを行うことは法律で禁じられています。ただもちろん消費税とは無関係に値下げや値引きはあるものですから、ぜひとも無駄使いをしない、賢い消費者を目指してくださいね。
無駄な消費を積み重ねてしまうことは、マネーコントロール上ではもっとも避けるべきことだと意識しておきましょう。
廣澤 知子
ファイナンシャル・プランナー
CFP(R)、(社)日本証券アナリスト協会検定会員