早くも師走2週目に突入です。
あと3週間ほどで今年も終わるとは...年々時間の経つのが早まっているように感じます。

ただでさえ気ぜわしいこの時期、忘年会だ、クリスマス会だと予定がたくさん入っている方も多いことでしょう。
TVニュースにあったのですが、景気回復に伴い、今年は大規模忘年会の予約が早くから入っていてお店を決めようとしても満席ばかりだとか。
11月から忘年会をしている企業もあったそうです。

冬のボーナスの伸び率はバブル期に次ぐ伸び率(5.79%増)と、実際に個人のお財布事情の回復ぶりも数字に表れてきていますね。
消費マインドも高まってきているようです。
時節柄、高価な商品の宣伝が多くなりますが、例年よりも豪華になっているように感じませんか?

とはいえ、一度バブル崩壊を経験した層は、バブル期と異なり「身の丈」を意識した消費に変化していると言われています。
20数年前の若者は、今では住宅ローンだ、教育費だと一番お金のかかる家計を抱えている世代でもありますからね。

シニア層は一番お金持ちと言われていますが、今後収入が伸びない、消費税は上がる・・・となると、株で大儲けした!という人以外の消費動向は変わらないかもしれません。

バブル後世代にとっては、人生の中で「景気が良い」という言葉と無縁で生活してきているため、そもそも贅沢消費をしたいと考えない人が多いとも。

それで最近の消費の特徴は「プチ贅沢」となるわけですね。
過去の苦い経験を生かして、景気回復を後押ししながらも、軟着陸できるように調整しておく・・・というのは賢い行動だと思います。

さて、景気の先取りと言われる市場の動向ですが、注目されていた米雇用統計(先週金曜日)も堅調な数字となり、ひとまず好材料が続いています。
一時期、雇用統計の数字が良いとQE縮小の連想から相場が荒れるということもありましたが、QE継続へのFRBに対する信頼なのか、ようやく良い数字⇒景気回復という経済学的には真っ当な連想を受け入れるようになったのでしょうか・・・?

投資家の皆さんは実際のお財布のひもは「プチ贅沢」に留めても、いざ相場と向き合うと我を忘れて「贅沢」(?)なリスクの取り方をしてしまう人も多いようです。

年明けには米国の財政問題期限、日本でも消費税増税(手前は駆け込み需要が高まるでしょうけれど)などなど、要注意な材料も予定されています。
ここのところ毎週のように書いていますが、根拠のない自信を持たずに冷静かつ謙虚な気持ちで、万が一にも備えた上で相場と向き合うようにしていきましょう。

廣澤 知子

ファイナンシャル・プランナー

CFP(R)、(社)日本証券アナリスト協会検定会員