早いものでもう12月、師走です。

日本でもそろそろボーナス商戦が激しくなってきますが、アメリカではブラックフライデー(感謝祭(11月の第4木曜日)翌日の金曜日)が年末商戦の開始日となりますので、現在真っ只中です。
今年の状況は...と言いますと、ブラックフライデーを前日に前倒しにしてスタートする小売店が増え例年とは光景が変わったという話も聞きますし、ネット通販に関してはブラックフライデー当日売上が10億ドルを突破したという景気の良いニュースもあります。

「財政の崖」で不安視されていた米年末商戦ですが、これまでのところ比較的堅調のようですね。
といっても、そのまま米国市場を楽観視してよいかといえば、今週は金曜日には米国指標の中での最重要の一つである雇用統計があり、水曜日にもISM非製造業景況指数やADP雇用統計といった重要指標の発表がありますから冷静に予想と見比べて動きを注視する必要はあります。

米国市場でリアルタイムに取引をするといえば、これまでFX取引が一般的でしたが、米国株取引も利用しやすい環境が整ってきたようですね。

今世界中から注目を集めているiPadやiPhoneはアップル、ルンバはアイロボットと米国企業のものです。上場後の株価の乱高下も話題となったフェイスブックも米国企業です。

良くも悪くも注目が多いということは値動きも激しくなり、チャンスはもちろんありますが、当然のことながら簡単に儲かる投資とは限りません。
米国株投資は為替リスクもありますから、たとえ米ドル建てでプラスになっても円高が進めば結局為替差損、トータルで投資損という可能性もあるわけです。

ですが、そうしたリスクを踏まえて、今一度次の点を思い返してみましょう。そもそも株式投資というのは株=資本にお金を投じて企業の成長とともにリターンを得るという長期投資ができる投資です。
その企業の将来の成長に期待できることが、本来の投資の大前提であることを考えれば、「世界中から注目される商品を発表している企業」というのは大いにプラスポイントとなりますよね。

けっして個別銘柄を推奨しているわけではなく、またその行く末を保証しているわけでもありませんので誤解ないようにしていただきたいのですが、不安定な景気低迷が続く中、なかなか明るいニュースも乏しく、そうした「将来の夢」を感じる投資ができるのはちょっと嬉しいことだと思いませんか?

もちろん前述したとおり、米国市場もバラ色ではなく、大きな問題を抱えていることに違いありませんし、個別銘柄に関しては既に過度な成長期待をかけられている(=買われ過ぎ)場合もあり、十分に財務分析等レポートなども読んで慌てずに検討することが必要です。

廣澤 知子
ファイナンシャル・プランナー
CFP(R)、(社)日本証券アナリスト協会検定会員