世界経済全体に閉塞感が広がっています。TOPIXもついに28年ぶりの安値水準にまで達しました。スペイン支援の実施は決定しましたが、欧州不安の一時しのぎに過ぎません。

こんな時ですが、まだ現役世代と見受けられるも、余裕綽々で暮らしている様子の方とお話する機会がありました。
代々のお金持ち?もしくは巨額のボーナスを得て引退したファンド・マネージャー?と思いきや、ごく普通のサラリーマンの方で現役時代にコツコツと築きあげ投資した資産を運用、そのキャッシュフロー(インカムゲイン)で余裕の第二の人生を過ごされているとのこと。うらやましい限りです。

その方の投資対象は主に不動産で、その投資利回りはこのご時世でも二ケタを超えているそう。
不動産は空室リスクや不良店子のリスク(家賃を払わない、犯罪の現場になってしまう!など)、老朽化に伴う資産価値の下落リスク等のほか、管理コストもかかり、一つ間違えると巨額の不良債権にもなりえます。
その方はサラリーマン時代にそうした債権関係のお仕事をされていたとかで、経験もあり、かなりの目利きでいらっしゃるのでしょう。

運も良かったとおっしゃっていましたので、その方の投資方法をそのままマネして上手くいくとは限りませんが、いくつか参考にできそうな点がありましたので紹介したいと思います。

● ワンルームマンション投資はしない

● 借金をしない

● 複数の物件を保有する

不動産投資といえばワンルームマンションをイメージしやすいのですが、資産価値という点でその方は、ワンルームマンションには投資しないとのことでした。

例えば株式でも、手軽で安く買いやすいといった銘柄についてもよくよくその投資価値を熟慮する必要がありますよね。

不動産を借金しないで買える財力というのはなかなかマネできるものではありませんが、金融商品に投資する際の借金についても冷静になることが大切です。

具体的にはレバレッジを効かせて投資するFX投資などでは、レバレッジ率を高めることがどれだけのリスクになるかということを投資前に十分に認識しましょう。

投資先を分散する効果は金融商品への投資でも同じことですよね。
不動産に投資したい、でも資金面で複数投資は難しい・・・という場合、不動産に分散投資、証券化し、かつ少額から投資できる商品、REITがあります。
現在はREITにとっても厳しい時期だと考えられますが、長い目で見れば割安になっていて狙い目という銘柄もあるでしょう。

どんな投資でも注意すべき共通点はあるものです。
一握りの成功者になれるかどうかは別にして、余計なリスクを抱えないようにすることがまずは大切ですよね。

廣澤 知子

ファイナンシャル・プランナー