【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 34,921.88  △103.61 (4/4)
NASDAQ: 14,532.55  △271.05 (4/4)

1.概況

米国市場はハイテク株に見直し買いが入り続伸となりました。18ドル安でスタートしたダウ平均は朝方に202ドル安まで下落しましたが、その後持ち直しプラスに転じると取引終盤にかけてやや上げ幅を広げました。引け間際に122ドル高まで上昇したダウ平均は結局103ドル高の34,921ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も271ポイント高の14,532ポイントとなっています。

2.経済指標等

2月の米製造業受注は前月比0.5%減となり市場予想と一致しました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち公益事業やヘルスケア、金融などの7業種が下げました。一方で4業種が上げ、一般消費財・サービスとコミュニケーション・サービスが2%を超える上昇となり、情報技術も2%近く上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではハイテク株に買いが入るなかセールスフォース・ドットコム(CRM)が3%余り上げ上昇率トップとなったほか、アップル(AAPL)とインテル(INTC)も2%を超える上昇となりました。ダウ平均構成銘柄以外でもハイテク株の上昇が目立ちテスラ(TSLA)のイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が株式の9.2%を取得したことが明らかになったツイッター(TWTR)が27%以上上げ、テスラも5%を超える上昇となりました。

また、動画配信のネットフリックス(NFLX)が5%近く上げ、フェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ(FB)も4%高となりました。アマゾン・ドット・コム(AMZN)も3%近く上げ、グーグルの持ち株会社であるアルファベット(GOOGL)も2%高となっています。半導体株も堅調でクアルコム(QCOM)が4%を超える上昇となり、エヌビディア(NVDA)とアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)も2%以上上げました。マイクロン・テクノロジー(MU)とウエスタンデジタル(WDC)も2%近く上昇しています。

さらに中国証券監督管理委員会が海外上場の中国企業の会計監査を中国当局だけが現地調査できるという条件を取り下げたと伝わったことで米市場上場維持を期待した買いが入り中国株の米預託証券(ADR)が大幅高となりました。アリババ集団(BABA)が6%を超える上昇となり、ネット検索のバイドゥ(BIDU)も9%余り上げました。ECのJDドットコム(JD)も7%余り上昇しています。

一方で最高経営責任者(CEO)が資金を自社株買いでなく店舗投資や従業員教育に充てると発表したことでスターバックス(SBUX)が3%を超える下落となっています。

5.為替・金利等

長期金利は0.01%高い2.39%となりました。ドル円は122円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の28,000円を回復できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)