皆さん、MMT=現代貨幣理論って覚えてますか?ちょっと前によく聞いた、税金なんて上げるな、中央銀行がバンバンお金刷って国債を買えばそれでいいじゃん!というアノ論です。

しかしこのMMTはまやかし、或いはあやかしのようなもので、そんな錬金術がある訳がありません。でも日本に居ると、国の歳出は歳入より全然大きい状況が恒常化していて、その為に国債の大量発行を続けていますが金利は上がってこないので、もしかしたらこれはまやかしではなく本当に機能するのではないか?などと思ってしまったりするのです。

しかし、今のロシアを見て下さい。欧米が、世界が、ロシアを国際金融システムから切り離して制裁を与えています。それは何故か?ロシアを立ち往かなくさせるためです。経済が回らない、兵器が作れない・調達できない、戦争を続けられなくさせるためです。しかしもしMMTなるものが本当に機能するならば、ロシアがドルを調達できなくする、即ちドル建ての債券発行を出来なくするとか、関係ないでしょう。

ロシア中央銀行がルーブルを刷り、そのお金でルーブル建てのロシア国債を買い、国はそうして調達したお金で経済を回し、兵器を作ればいいではないですか。そんなこと、夢物語ですよね?そんな話にあやかされてはいけません。私の尊敬する知人の藤巻健史さんも同じことを仰ってます。

今回のロシア・ウクライナ危機は、資本市場や安全保障という、人類が苦労して作ってきたけれども、その恩恵に与っている現代の人はその大切さと、どうしたら機能するかの要点を忘れがちなのを、まざまざと見えるようにしてくれていると思います。気を付けましょう。

さて明日は「お客様感謝Day2022」のオンライン開催です。当日参加も可能です(マネックス証券に口座をお持ちの方のみ)。現在我々を取り巻く様々なことについてお話したいと思います!