【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 34,552.99  ▼201.94 (3/21)
NASDAQ: 13,838.46  ▼55.38 (3/21)

1.概況

先週末の米国市場はウォラー米連邦準備理事会(FRB)理事などの発言を受けて金融引き締めが進んでも米経済の成長は続くとの見方からハイテク株を中心に買いが入り続伸となりました。14ドル安でスタートしたダウ平均は直後に200ドル安まで下落するなどしばらく軟調に推移しましたが、昼過ぎにプラスに転じ引けにかけて上げ幅を広げると結局274ドル高の34,754ドルと5日続伸となりほぼ高値引けで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も279ポイント高の13,893ポイントと4日続伸となっています。

昨日の米国市場は米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が講演会で今後の米連邦公開市場委員会(FOMC)で大幅な利上げに踏み切る可能性を示唆したことで金融引き締めの加速を警戒した売りが出て反落となりました。85ドル安でスタートしたダウ平均は朝方にプラスとなる場面もありましたが53ドル高で伸び悩むとマイナスに転じ下げ幅を広げ昼過ぎには413ドル安まで下落しました。その後やや持ち直したダウ平均は引けにかけて下げ幅を縮めたものの結局201ドル安の34,552ドルで取引を終え6日ぶりに反落となっています。また、ナスダック総合株価指数も55ポイント安の13,838ポイントと5日ぶりに反落となりました。

2.経済指標等

先週末に発表となった2月の米中古住宅販売件数は年率換算で前月比7.2%減の602万戸となり市場予想を下回りました。2月の米景気先行指標総合指数は前月比0.3%上昇し市場予想と一致しています。

3.業種別動向

先週末の業種別S&P500株価指数は全11業種のうち公益事業を除く10業種が上げました。そのなかでも情報技術と一般消費財・サービスが2%を超える上昇となり、コミュニケーション・サービスも1%以上上げています。
昨日の業種別S&P500株価指数は全11業種のうち一般消費財・サービスやコミュニケーション・サービス、不動産などの6業種が下げました。一方でエネルギーや素材、公益事業などの5業種が上げ、エネルギーは3%を超える上昇となっています。

4.個別銘柄動向

先週末の米国市場でダウ平均構成銘柄ではセールスフォース・ドットコム(CRM)が4%近く上げたほか、ナイキ(NKE)も3%高となりました。また、ビザ(V)とアップル(AAPL)、アメリカン・エキスプレス(AXP)も2%以上上昇しています。一方でベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)が3%近く下げ、ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)も1%余り下落しています。ダウ平均構成銘柄以外では、主力ハイテク株が高くフェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ(FB)が4%以上上げ、電気自動車のテスラ(TSLA)も4%近く上昇しています。アマゾン・ドット・コム(AMZN)と動画配信のネットフリックス(NFLX)も2%以上上げています。物流大手のフェデックス(FDX)は決算で1株利益が市場予想を下回ったことで4%近く下げています。

昨日の米国市場でダウ平均構成銘柄では旅客機が中国で墜落したボーイングが3%を超える下落となったほか、ホーム・デポ(HD)も3%以上下げました。また、セールスフォース・ドットコム(CRM)も2%を上回る下落となり、ゴールドマン・サックス(GS)も2%近く下落しています。一方で原油価格の上昇を受けてシェブロン(CVX)が2%近く上げています。ダウ平均構成銘柄以外では、保険会社のアレゲニー(Y)を116億ドルで買収すると発表した投資会社のバークシャー・ハザウェイ(BRK)が2%余り上げました。アレゲニーは買収価格にさや寄せする格好で25%近く上昇しています。

5.為替・金利等

先週末の長期金利は0.02%低い2.15%となりました。昨日の長期金利はパウエルFRB議長が金融引き締めに積極的な姿勢を示したことで0.14%高い2.29%となりました。ドル円は119円台半ば近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

昨日の米国市場は反落となりましたが、先週末に昨日の下げを上回る上昇となっていることから本日の日本市場は堅調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均は節目の27,000円を回復しそうで、27,000円を上回ってどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)