【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 34,058.75  △834.92 (2/25)
NASDAQ: 13,694.62  △221.04 (2/25)

1.概況

先週末の米国市場はロシアがウクライナとの停戦交渉に応じる構えを示したことで紛争の長期化が避けられるとの期待が高まり大幅続伸となりました。53ドル高でスタートしたダウ平均は上げ幅を広げ午後に871ドル高まで上昇した後伸び悩みましたが、高値圏で堅調に推移すると結局834ドル高の34,058ドルで取引を終え今年最大の上昇となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も221ポイント高の13,694ポイントとなりました。

2.経済指標等

1月の個人消費支出(PCE)は前月比2.1%増となり市場予想を上回りました。米個人所得も前月比変わらずとなり市場予想を上回っています。また、1月の米耐久財受注額も前月比1.6%増となり市場予想を上回りました。2月の米ミシガン大学消費者態度指数確報値も62.8と速報値から上方修正され市場予想を上回っています。一方で1月の中古住宅販売仮契約指数は前月比5.7%低下の109.5となり市場予想を下回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでも素材と公益事業、金融、生活必需品、ヘルスケアが3%以上上昇しています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄全てが上げました。そのなかでもジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)が5%近く上げ上昇率トップとなったほか、スリーエム(MMM)とユナイテッドヘルス・グループ(UNH)、プロクター・アンド・ギャンブル(PG)、トラベラーズ(TRV)、シェブロン(CVX)も4%を超える上昇となりました。コカ・コーラ(KO)とメルク(MRK)も4%近く上げています。また、前日に下げが目立った大手金融株が高くゴールドマン・サックス(GS)が3%近く上げ、JPモルガン・チェース(JPM)も2%以上上昇しました。ダウ平均構成銘柄以外でもバンク・オブ・アメリカ(BAC)が3%を上回る上昇となり、モルガン・スタンレー(MS)も3%近く上げています。ウェルズ・ファーゴ(WFC)とシティーグループ(C)も2%以上上昇しました。一方で代替肉のビヨンド・ミート(BYND)が決算で売上高が市場予想を下回ったことで9%以上下げています。

5.為替・金利等

先週末の長期金利は変わらずの1.96%となりました。ドル円は115円台半ばで推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて大きく上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の27,000円を回復できるかがポイントとなりそうですが、本日もウクライナ情勢に神経質な展開となりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)