先週後半からウクライナ情勢が国内外のメディアで大きく取り上げられています。サリバン米国家安全保障担当大統領補佐官は「(ロシアの)軍事行動はいつ起きてもおかしくない状況」とコメントしています。米国やヨーロッパなどの各国政府は自国民に対しウクライナからの退去命令を出しており、事態は徐々に深刻さを増してきているように感じます。

よって、今後の株式市場の値動きには特に注意したほうが良いでしょう。暗号資産市場もせっかく上昇基調に戻りかけていましたが、見通しが難しくなりました。

もしロシアがウクライナに侵攻しますと、リスクオフ相場になりますが、逆に緊張が緩和されればリスクオン相場になるでしょう。しばらくニュースのヘッドラインに振り回されやすいマーケットの状況が続くと思います。

私は二番底を試しにいくイメージに切り替えており、安値は更新しないだろうと見込んで暗号資産市場と向き合う予定です。

では本日もチャート分析していきましょう。

BTC(ビットコイン)は一時530万円を超えるも反落

【図表1】BTC/JPY 日足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

BTC/JPYチャート日足です。

下降トレンドラインを右方向に抜けてSMA30を簡単に突破し、反転上昇の力強さを感じました。先週は450万円付近を突破してから一度も押し目を作ることなく上昇を演じ、2月11日には一時530万円を超えました。その後ウクライナ情勢が緊迫してから下落反転となっており、現在は480万円台で推移中です。

水色の移動平均線はSMA90です。この半年間はよくワークしていると思います。少なくとも過去3回はこのラインで止められている期間がありました。今回もここを意識しておくと良いでしょう。

私は上昇目線を続けています。ただ、400万円手前からでも投資額の3割程度しかエントリーしなかった通り、弱気に近い上昇目線です。現在のウクライナ情勢を考慮しつつ、よりキャッシュポジションを多めにとっていくイメージで仕込んでいきたいと思います。

押し目買いの目処については、以下の4時間足チャート分析でお伝えします。

【図表2】BTC/JPY 4時間足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

今週、4時間足の上昇トレンドラインは470-485万円で推移しそうです。週後半になればなるほど、トレンドラインは上がっていきますので、この程度の値幅でしょう。ただし、為替市場を見ると、ドル円、クロス円は下げています。よって、450万円前後の緑色サポートラインまで引き付けてからエントリーする方が良いのではないでしょうか。

仮にロシアがウクライナに侵攻した場合、株式市場は下がると思います。暗号資産市場は11月から既に大きく売り込まれていることを考慮しますと、私はそこまで下値を掘り下げないと考えています。

現在のファンダメンタルズの状況を見ますと、450万円のサポートライン手前から手厚い買いを入れてくるトレーダーも少ないでしょう。サポートとしては意識されるでしょうが、簡単に割り込んでしまうリスクの方が高いように思います。

今週は広めにとって400-450万円のゾーンで少し買い増しする程度で考えています。全額投資せず、2月いっぱいかけて、じっくり仕込んでいくイメージも変わりありません。

ETH(イーサリアム)は下降トレンドラインを再度割り込む展開

【図表3】ETH/JPY 日足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

ETH/JPY日足分析です。

こちらは下降トレンドラインを突破後、ここ数日間で簡単に押し戻されました。既にSMA30にもタッチしそうです。BTCが崩れれば、ETHも崩れていくでしょう。

直近安値は25万円を一時的に割り込みましたが、ダブルボトムを形成しにいくイメージで、この手前から買い指値注文を準備しようと考えています。予想レンジは24-27万円でしょうか。

ETHについて、2月から買い戻し再開を狙うとお伝えしていましたが、慎重に引きつけるまで待とうと思います。この水準すら割り込む場合、次のサポートラインは18-19万円になります。

私はETHも投資額の3割程度からエントリーする予定です。非常に緩やかなスタンスで買い場を模索しながら暗号資産市場と向き合っていければと思います。

BTC、ETHともに慎重姿勢を継続しつつ、買い場は先週よりも一段安を意識した戦略に切り替えていきたいと思います。