ハリバートン(HAL)決算:一株利益は36セントで市場予想を上回る
企業概要
ハリバートンは、世界第2位の油田サービス会社である。1920年代に石油およびガスの坑井セメント作業の先駆的な企業となり、そこから、坑井セメント作業、坑井仕上げ設備、圧力ポンプなどの主な製品ラインを持つ主要な坑井エンジニアリング企業に発展してきた。
1998年のDresserの買収で、第2の重点分野として掘削サービス事業が加わったが、今日では業界リーダーのシュルンベルジェに次ぐ位置づけにある。20年近く前に始まった米国のシェールに対する戦略的な方策のため、シェール革命を促進する上で、比類ない役割を果たしてきた。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第4四半期(10月-12月期)実績
★売上高・・・前年同期比32%増の42.77億ドル(市場予想は40.88億ドル)
★ 1株当たり利益(調整後)・・・36セント(市場予想は34セント)
第4四半期売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。四半期配当を12セントに引き上げた。
今後の株価見通し
大規模なベアトレンドを上抜いた。経済正常化に加え、ロシア、ウクライナの緊張激化で、短期的にも更なる上値追いが期待できそうだ。
ネクステラ・エナジー(NEE)決算:一株利益は0.41ドルで市場予想を上回る
企業概要
ネクステラ・エナジーは、規制対象の発電事業を展開する子会社のFlorida Power & Light(FPL)を通じて、フロリダ州の500万人の顧客に電力を供給している。
FPLの利益が全体のおよそ60%を占めている。再生可能エネルギー部門は、米国およびカナダ全域で発電、売電事業を展開している。天然ガス、原子力、風力、太陽光発電による連結ベースの発電能力は50ギガワットを超える。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第4四半期(10月-12月期)実績
★売上高・・・前年同期比15%増の50.46億ドル(市場予想は59.10億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・0.41ドル(市場予想は0.40ドル)
10-12月期決算(第4四半期)決算では、売上高は予想を下回ったが、調整済みEPSはわずかに上回った。22年度通期ベース調整済みEPSガイダンスレンジを引き上げ、予想を上回った。EBITDAガイダンスも予想を上回った。23年度通期ベース調整済みEPSガイダンスレンジを引き上げた。
今後の株価見通し
同社は3つの部門よりなる。最大の事業は電力会社のフロリダ・パワー・アンド・ライトで、第2の事業は、風力や太陽光を含む再生可能エネルギー事業部門(ネクステラ・リソーシズ)だ。3番目はフロリダ州北西部で電力事業を手掛けるガルフ・パワーである。ネクステラ・エナジーは再生可能エネルギーを主にしており規模は世界最大であり、風力発電においては北米最大の企業である。近今回の決算では、売上高が予想を下回ったことから、株価は7%強下落している。当面下値模索か。
シーゲイト・テクノロジー・ホールディングス(STX)決算:一株利益は2.41ドルで市場予想を上回る
企業概要
シーゲイト・テクノロジー・ホールディングスは、企業・消費者市場向けデータストレージのためのハードディスクドライブ(HDD)の大手サプライヤーである。同じく垂直統合モデルで事業を展開する主要なライバルであるウエスタン・デジタルと2社で実質的に市場を独占している。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第2四半期(10月-12月期)実績
★売上高・・・前年同期比19%増の31.2億ドル(市場予想は31.2億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・2.41ドル(市場予想は2.35ドル)
第3四半期ガイダンス
★売上高・・・27.5-30.5億ドル(市場予想は29億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・1.80-2.20ドル(市場予想は2.04ドル)
10-12月期(第2四半期)では、売上高は予想通りだったが、調整済みEPSは予想を上回った。続く第3四半期売上高、調整済みEPSガイダンスレンジはともに予想の範囲内だった。
今後の株価見通し
株価チャートは以下の通り、ベアトレンドを上抜き、決算発表日引け後の時間外取引では、103ドル台で推移している。更なる上値追いに向けて値固めが進むだろう。
スリーエム(3M)(MMM)決算:一株利益は2.31ドルで市場予想を上回る
企業概要
スリーエム(3M)は、1902年創業の多国籍コングロマリットである。創業当時の社名はミネソタ・マイニング・アンド・マニュファクチュアリング・カンパニーであった。優れた研究開発力で知られ、様々な製品カテゴリーでその科学技術力を活用している。
2020年現在、事業は、セーフティ&インダストリアル、輸送&エレクトロニクス、ヘルスケア、およびコンシューマーの4部門で構成されている。売上高の約50%を米州外の市場が占めている。部門別では、セーフティ&インダストリアル部門の正味売上高の大半を占めている。6万種類を超える製品の多くは、多くの消費者および産業にとって欠かすことができない製品となっている。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第4四半期(10月-12月期)実績
★売上高・・・前年同期比0.3%増の86.12億ドル(市場予想は85.95億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・2.31ドル(市場予想は2.01ドル)
決算発表日は取引開始前に10-12月期決算(第4四半期)を発表しており、1株利益、売上高、営業利益は全て予想を上回った。
10-12月・第4四半期
・調整後1株利益:2.31ドル(前年同期2.38ドル、市場予想2.01ドル)
・売上高:86.1億ドル(前年同期比+0.3%、市場予想86億ドル)
・営業利益:16.2億ドル(前年同期比-13%、市場予想15.7億ドル)
今後の株価見通し
同社株は以下の通り、依然としてベアトレンド下にある。58年連続増配の配当貴族銘柄であり、167ドルレベルに支持線があるが、180ドル超えから投資タイミングを図ることになろう。
サービスナウ(NOW)決算:一株利益は1.46ドルで市場予想を上回る
企業概要
サービスナウは、さまざまなビジネス工程を構築し自動化するための製品を備えたクラウド・アプリケーション(ソフトウェア・アズ・ア・サービス/SaaS)を提供する。
企業向けのIT機能の開発に特化している。ITサービス管理(ITSM)アプリケーションから事業を始め、IT機能を拡充した後、近年では、自社のワークフロー自動化ロジックを活用し、カスタマー・サービス、人事管理サービス、セキュリティ運営サービスなどITを超えた機能分野へと事業を拡大している。また、アプリケーション開発のためのクラウドベースのプラットフォーム(PaaS)も提供している。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第4四半期(10月-12月期)実績
★売上高・・・前年同期比29%増の16.1億ドル(市場予想は16.0億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・1.46ドル(市場予想は1.43ドル)
10-12月期決算は売上高、調整済みEPS、ビリングス(未収請求も考慮した売上高)がともに予想を上回った。とりわけビリングスの大幅な伸びが好感され、決算発表日の時間外で株価は10%近い上昇。
今後の株価見通し
同社は、断片化されたツールやレガシーシステム(オンプレミス:顧客がインストールしているシステム等)を統合的に可視化する単一のクラウドベースプラットフォームによって、ITサービスおよびインフラを効率化する。インフラを準備する必要もなく導入も拡張も容易。ドラッグ&ドロップで直感的に操作できるビジュアルタスクボードで、業務の優先度付けや割り当てを処理できるわかり易さが評判で、ITSM(ITサービスマネジメント)ベンダー比較では市場リーダーとして評価されている。今回の決算でも、増収率、ビリングスの伸び率など、相変わらず高い。
株価チャートは以下の通り、ベアトレンドを上抜き、決算発表日引け後の時間外取引では、532ドル台で推移している。更なる上値追いに向けて値固めが進むだろう。