GW中ですが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。カレンダー通りにお仕事されている方も多いかもしれませんね。

さて先週注目されたFOMC、および初のバーナンキ議長会見で、米国QE2が予定通り6月完了、でも引き締め政策への転換はまだ相当先との認識から米国株は上昇、日本株相場も好感、高値引けとなりました。市場関係者でも日本株に対して楽観的なコメントが多くなってきていますね。

個人的には実際の震災のダメージそのもの以上に今夏の電力不足からくる生産能力、輸出力低下等のよる景気への重石を感じています。実際の夏場までは不安視していて、復興需要が活気づくのは早くても今冬以降ではないかと思っています。

でも、そもそも株価は未来を先読みしているものだからこそ、今強気が表れてきているということなのでしょう。不安材料は織り込んだ上で。

短期投資の場合はまだまだ不安定さを感じますが、長期投資であれば「現状」にとらわれるのではなく、今が安値と判断できれば先を見越して強気になっていくことも必要でしょう。

通常現物株式投資では、右上がり=上昇が見込めるときこそが投資タイミングであり、勝負どころとなりますが、FX投資であれば売り買いどちらからでも投資できる仕組みなので、通貨高・通貨安両サイドともリターンのチャンスがありますよね。

同じ「相場もの」とはいえ、株式投資とFX投資は性質も動き方も異なる部分が多く、もちろん両方行っている投資家さんはいるのですが、意外とどちらかだけに絞って投資されている方も多いようです。

株式投資でも日本株オンリーという方も多いですから、個人の投資スタイルや流儀があった上でのことだと思います。でも異なる相場といっても、密接に関連して動く市場です。上手に両方の投資を自身のポートフォリオに組み入れることによって全体のパフォーマンスに貢献させることもできるのではないでしょうか。

例えば、市場全体がなんとなく不安定な動きをしている、先が見えないときなど、株式は長期的に見て投資をする、もしくは「休むも相場」で様子見をして、FXでは短いサイクルで機械的に下落相場でも細かく拾って利益を積み上げていくというのも一つの方法です。

株式市場と外国為替市場の両相場ともしっかり分析しようとすると時間的にも労力的にもとても大変なことですが、それぞれ投資スパンを変え、株式はセクターを絞る、FXは機械的に注文といった工夫をすることで時間も労力も短縮できると思います。ただし、できればいずれも(銘柄や通貨ペア)流動性・情報が豊富にあるものをお勧めします。

密接に関連した市場だからこそ、両相場を見ておくことは(もちろん米国株相場、新興国市場の動き、各国金融政策の動きも忘れずに)結果として市場全体を把握すること、つまりは相場を読むことに大きなプラスになってくるのではないでしょうか。

廣澤 知子
ファイナンシャル・プランナー