早いもので、今年も今週で終わり。1年間ご愛読ありがとうございました。これまでも1年の最後のコラムでは、年間のお金の総決算をお薦めしてきました。今年も、もちろん行っていただきたいと思います。

>第74回 おカネの総決算
http://lounge.monex.co.jp/column/money/2007/12/17.html

>第164回 ストックの見直しでキャッシュフローの改善を
http://lounge.monex.co.jp/column/money/2009/12/28.html

今年は投資成果の確認と分配の見直しについて書きますね。

「分散投資」については今さら説明の必要もないと思いますが、個人投資家の皆さんにとって資産の長期的形成と保全のためには投資先・投資方法を極端に傾けないことはリスクコントロール上、大変重要です。

ただ、世界のマーケットが連動して動くようになり、特に日本株市場は米国株市場に連動、また為替が円高に振れれば日本株安という流れが定着してきています。もし日本株と米国株を双方保有(現物株、投資信託問わず)していても、米国株安のときは総崩れになりがちですし、円高に振れると米国株の円建て評価額は下がり、日本株も下落とダブルパンチを受け、外貨建て資産に資産分散することによる「相対的な資産保全」がかなわない場面も多く見受けられるようになりました。

そうなると、分散効果って本当にあるの?という声も高くなることはわかります。また、長期投資の効果についても、日本市場の「失われた20年」を考え、疑問に感じる方も多いかもしれません。

でも、こんな時だからこそ投資手段の分散が必要になってくると思います。日本株と米国株に限らず、各種債券や新興国や資源国の通貨や株式、REIT、金や原油といったコモディティ、FX投資などに投資先を分散することで一方的な値動きを回避できる場面が多くなります。

前述の通り、世界全体が連動することが多くなっていますので、日米、新興国、資源国の市場が一斉に同方向(こういった場合は残念ながら全面安のことが多いですが)に振れることもありますが、例えば米国株と金価格の逆相関は良く知られています。

今年の投資成果を見直す際、いくら勝った、負けたではなく、それぞれの金融商品の値動きの関連性を見直して、分配(アロケーション)そのものを見直す(=リアロケーション)ことも必要でしょう。

長期投資とは長期的に投資活動を継続していくことで、けっして買いっぱなしにしておこうということではありません。景気や市場の方向性を見て、金融商品同士の相関性を考えてアセットアロケーションを決めていくことは、長期的資産形成にプラスになることと思います。

来年もぜひ一緒にがんばっていきましょう。
どうぞよろしくお願いいたします。

廣澤 知子
ファイナンシャル・プランナー
CFP(R)、(社)日本証券アナリスト協会検定会員