【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 35,258.61 ▼36.15 (10/18)
NASDAQ: 15,021.81 △124.47 (10/18)
1.概況
米国市場は高安まちまちとなりました。中国の7-9月期のGDPが市場予想を下回ったことが重石となりダウ平均は3日ぶりに反落となりましたが、今週に決算発表を控えるハイテク株の一角が買われたことなどでS&P500株価指数とナスダック総合株価指数は4日続伸となりました。73ドル安でスタートしたダウ平均は朝方に258ドル安まで下落した後切り返すと昼前にプラスに転じましたが、32ドル高で上値が押さえられ伸び悩むと再び下落に転じ結局36ドル安の35,258ドルで取引を終えています。一方でS&P500株価指数が15ポイント高の4,486ポイントとなったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も124ポイント高の15,021ポイントとなっています。
2.経済指標等
9月の米鉱工業生産指数は前月比1.3%低下し市場予想を下回りました。設備稼働率も75.2%と前月から低下し市場予想を下回っています。一方で10月の全米住宅建設業協会(NAHB)住宅市場指数は80と前月から上昇し市場予想を上回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち一般消費財・サービスや情報技術、コミュニケーション・サービスなどの7業種が上げ、一般消費財・サービスは1%を超える上昇となりました。一方で公益事業やヘルスケアなどの4業種が下げ、公益事業は1%近く下落しています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではウォルト・ディズニー(DIS)が投資判断と目標株価の引き下げを受けて3%安となり下落率トップとなりました。また、アムジェン(AMGN)も2%を超える下落となったほか、トラベラーズ(TRV)とIBM(IBM)、メルク(MRK)、プロクター・アンド・ギャンブル(PG)、ウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)も1%以上下げています。一方でゴールドマン・サックス(GS)が2%近く上げ、ホーム・デポ(HD)とアップル(AAPL)、マイクロソフト(MSFT)も1%以上上昇しています。
ダウ平均構成銘柄以外では、百貨店のメーシーズ(M)がネット通販事業の分離上場観測が出て急伸し17%以上上昇しました。さらに今週に決算発表を控える電気自動車のテスラ(TSLA)が決算への期待から3%を超える上昇となり、同じく今週に決算発表が予定されている動画配信のネットフリックス(NFLX)も1%以上上げました。欧州で技術者などの採用拡大を明らかにしたフェイスブック(FB)も3%を超える上昇となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.03%高い1.60%となりました。ドル円は114円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
米国市場でS&P500株価指数とナスダック総合株価指数が続伸となったことから本日の日本市場は堅調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均がどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)