「金利」ときくと住宅ローン金利と預金金利を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。投資を積極的に続けていらっしゃる方は「投資利回り」かもしれませんね。

さてご存知のように、債券は「金利」がポイントとなる商品です。
債券は難しい、と思われている方もいらっしゃいますが、もっともシンプルな形の債券の場合(一般的な固定利率の利付債券の場合)、その利率は預金金利の延長のイメージに近いものです。満期が決まっていて、満期には投資元本が戻ってくる、定期的に受け取る利息が事前に決まっているなど預金とほぼ同様の経済効果が得られる金融商品なのです。実際、債券をご案内するWEBページを作成するときも、わかりやすくするため預金との比較を見ていただくことが多いです。

それでは何が預金と異なるのでしょうか?
債券を難しいと感じるのはこのあたりの違いから来ているのかもしれませんね。
世界中が低金利と言われる中、債券の利率には高めのものもあり、不思議に感じる方もいるようです。債券の利率の決まり方についてご案内しましょう。(預金金利にも通じるものもあります。)

■満期間での期間の長さ
一般的に金利は期間が長くなるほど高くなっていくものです。市場の状況等から長短ほとんど変わらなかったり、逆転したりすることもあり、それらが債券の利率に影響します。

■信用リスク
債券は発行体が発行する借用書のようなものですから、ちゃんと満期に借金の返済ができるかどうか、発行体の信用力が債券の利率を決めます。
信用力が低ければ、高い金利を払って借金をしなければならないことになります。ジャンクボンドといわれる低信用の発行体の債券は景気が安定しているときには人気が出ることが多いです。(信用度は低くても、破綻しないだろうと考える人が増えるため)

■通貨
どこの国の通貨建てか、これは利率の違いの大きな理由です。その通貨が流通している国の金利水準をベースに上記にあるような期間、発行体などによって利率は前後してきます。一般に新興国は金利水準が高いです。長く日本が突出して低金利でしたが、リーマンショック以降の各国の利下げ対応により、先進国は軒並み低金利となりました。

■仕組み
同期間、同通貨、同発行体の債券であっても利率が異なる場合があります。様々な条件が付加された仕組み債の場合、通常の金利水準より上乗せされた高めの利率になります。金利が上乗せされるということは、ある状況においては投資家にとって不利になる可能性があるということ。リスク・リターンはシーソーの関係ですから、リターンが高くてリスクは低いということはありません。 付加された条件が自分にとっては大きなリスクではないと思えれば、条件付の債券はとても魅力的な商品になるのです。条件の中身を十分に確認するようにしましょう。(利金の支払い回数の違い等により利率が異なる場合もあります。)

この債券にはどんなリスクがあるのか、なぜこの利率水準なのか、その理由がわかれば、あとは自分の投資スタイルにあうかどうかです。
難しく考えずに、内容を確認して、ぜひポートフォリオの一部に加えてみてください。
投資の幅がぐっと広がると思います。

>期間は6ヶ月、円建ての個人向けマネックス債、年利率1.10%(税引前)はこちら
http://mail.monex.co.jp/?4_56983_3_13

>期間3年、トリプルAの発行体、南アフリカランド建て、年利率7.65%(税引前)債券はこちら
http://mail.monex.co.jp/?4_56983_3_14
廣澤 知子

マネックス証券 シニア・フィナンシャル・アドバイザー