週明け月曜日(9月20日)、東京、韓国、中国市場は休場でしたが、香港株式相場が急落しました。中国の不動産開発会社、中国恒大集団のデフォルトリスクが急上昇し、香港市場に上場している不動産企業が軒並み下落したことが主な要因です。
中国にいる友人のトレーダーに話を聞いてみると、「2021年の資本規制より、例えば北京在住者の2棟目の住宅購入にかかる融資は原則禁止されており、2棟目を購入したい場合は、100%キャッシュでの支払いをしなければならないなど、不動産投資への大幅な規制が入った」と述べていました。(1世帯1棟目の購入に関しては、従来通りとのこと)
今回の株式市場の急落を受けて、中国国内の不動産会社及び投資会社の業績は急降下となり、レバレッジを多く掛けていた企業が急激な資金繰りの悪化の境地に立たされているそうです。なかでも、中国恒大は電気自動車の開発やサッカークラブの所有、ミネラルウォーターの販売など、広範囲にわたる事業を行なっていますが、主軸の不動産業が崩れてしまい、他の事業で補填することもできないようです。
話を聞いた友人は、「(中国恒大は)反面教師として、中国政府の見せしめになるように思う。今回の件により中国国内の不動産企業や投資家は無理な借入金を諦め、資本は暗号資産に移っていくのではないか」と述べていました。
BTC(ビットコイン)は重要なサポートラインの割込みで下値拡大か
現在の価格は、456万円のサポートを割込みつつあります。次なるサポートは緑色の410万円のラインです。
現状、この付近からの買い戻しを現在考えています。前回の記事では、戻り売りのレバレッジトレード戦略をお伝えしましたが、今週は買い場を探す戦略に変更したいと思います。
4時間足で買い場の模索を
相場が一直線に400万円付近まで下落するとは限りません。まだ4時間足ベースでは戻り売り局面の形状です。底が入ったと思って安易な飛びつき買いをしないよう、慎重な姿勢が必要です。
こちらの4時間足は割り込んだサポートラインが、今度はレジスタンスラインになります。480万円に戻った際には、ここからもう一発、戻り売りのエントリーが入ってきやすい局面でもあるでしょう。この値動きに注意しながら、買い場を探す展開となりそうです。
まだショートポジションを持っている方なら、この戻りの目処を参考に、買い戻しの位置を模索していただければと思います。
ETH(イーサリアム)も下落幅が拡大
続いてETH(イーサリアム)分析です。
BTCと同じく、重要なサポートラインを割り込みかけています。31万7000円の水準を下抜けて、現時点(9月21日午前時点)で下ヒゲを残した状態です。まだ明日のクローズまで時間があるので、どうなるかわかりません。
以前のコラムで、ここは絶好の買い場だとお伝えしていましたが、この局面では約定してしまったものの手を一旦引きたいと思います。同値撤退で、もう一段の深い押し目買いを狙いたいと考えています。緑色の26万5000円のサポートラインにターゲットを変更し、26万円台後半に買い指値注文を設定するのが良いのではないかと思います。
ETHが急落しますと、DeFi市場での流動性が枯渇し、利回りの高いリクイデティトークンにも波及しやすいです。この影響により、ETHに戻す動きとキャッシュに戻す動きが加速しますので、不安定な相場状況が続くことが考えられます。テクニカル的にもMACDはマイナス圏に沈下し始めています。それは、日足レベルで下落トレンド開始のシグナルでもあります。0.00ライン付近で踏みとどまるかが注目ポイントとなりそうです。
9月中は、深い押し目を待って、じっくりと相場を見極めていくフェーズだと考えています。