各企業の決算発表が進む中、結果は好調で、日経平均株価の一株当たり利益は上昇しています。ただ、8月17日は終値で27,500円を割り込み、株価水準が切り下がってきているのが分かります。
そのような中、先週も窓に関して新たな動きがありましたので、確認しながら今後の動向について探っていきたいと思います。
窓に関する新たな動き(窓埋めと新たな窓の発生)
さて、前回のコラムでは、「25日移動平均線を上回って維持するようですと、まだ埋まっていない7月15日と16日の間にあけた窓や、さらにその上にある7月13日と14日の間にあけた窓を埋めることが視野に入るのではないかと思われます」としました。
こちらについては、指摘したとおり25日移動平均線を上回って3営業日ほど維持したことから、7月15日と16日の間にあけた窓を埋める結果となりました。
ただ、窓を埋めた後も5日移動平均線や25日移動平均線上を維持できていれば、7月13日と14日の間にあけた窓も埋める可能性が高まったわけですが、実際は下方向に窓をあけて、25日移動平均線と5日移動平均線の両方を一気に下回る結果となりました。これが、窓に関する新たな動きです。
この窓埋めと新たな窓の発生が8月11日から17日までの間に起こり、冒頭書いたように、株価水準が切り下がると同時に、それまで上向きだった5日移動平均線が下向きに変化して25日移動平均線と一緒に低下する結果となっているのです。
5日移動平均線と25日移動平均線と7月30日の節目
そのような中、下向きの5日移動平均線と25日移動平均線が今後も上値の抵抗になって株価の反発をおさえた場合、警戒が必要になるのが「下落時の窓の発生」です。
例えば、7月30日に安値をつけた後で株価は反発していますが、窓をあけながらこの安値を下回るようですと、年始までさかのぼっても下げ止まる節目がありません。そのため前回のコラムでも指摘したように、まだ埋まっていない1月6日と7日の間にあけた窓を埋めることが視野に入ってくるのではないかと思われます。
仮に1月6日と7日にあけた窓を埋めた後も、5日移動平均線と25日移動平均線が上値の抵抗になって上回ることができないようですと、2020年12月28日と29日にあけた窓や同月23日と24日にあけた窓も埋めることが考えられます。
そのため、5日移動平均線と25日移動平均線に押し返される状態が続くと同時に、7月30日の安値を下回って推移する場合は、さらなる下落に注意が必要になるのではないかと思われますので、押し目買いは控えるか、慎重に行うようにしたいところです。