【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 35,515.38  △15.53 (8/13)
NASDAQ: 14,822.90  △6.64 (8/13)

1.概況

先週末の米国市場は長期金利の低下を受けて主力ハイテクが買われ小幅に続伸となり、ダウ平均とS&P500株価指数が史上最高値を更新しました。51ドル高でスタートしたダウ平均は朝方に110ドル高まで上昇した後伸び悩むと取引終盤に25ドル安まで下落する場面もありましたが、引けにかけて持ち直すと結局15ドル高の35,515ドルで取引を終え4日連続で史上最高値を更新しています。また、S&P500株価指数も7ポイント高の4,468ポイントとなりこちらも4日連続で史上最高値を更新しています。さらにハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も6ポイント高の14,822ポイントと続伸となっています。

2.経済指標等

米ミシガン大学消費者態度指数速報値は70.2と前月から低下し2011年12月以来9年8か月ぶりの低水準となり市場予想も大幅に下回りました。7月の米輸入物価指数も前月比0.3%上昇に止まり市場予想を下回りました。一方で米輸出物価指数は前月比1.3%上昇し市場予想を上回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち生活必需品や不動産、ヘルスケアなどの7業種が上げました。一方でエネルギーや金融などの4業種が下げ、エネルギーは1%を超える下落となっています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄では主力ハイテクに買いが入るなかセールスフォース・ドットコム(CRM)とマイクロソフト(MSFT)が1%以上上げたほか、決算で売上高と1株利益が市場予想を上回ったウォルト・ディズニー(DIS)も1%近く上昇しました。また、ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)、マクドナルド(MCD)も1%近く上げています。一方でボーイング(BA)とアメリカン・エキスプレス(AXP)、JPモルガン・チェース(JPM)、ゴールドマン・サックス(GS)が1%以上下げています。ダウ平均構成銘柄以外では、米食品医薬品局(FDA)が新型コロナウイルスワクチンの3回目の追加接種(ブースター接種)を認めたことで製薬のファイザー(PFE)が2%以上上げています。

5.為替・金利等

先週末の長期金利は米ミシガン大学消費者態度指数が低水準となったことで0.08%低い1.28%となりました。こうしたなかドル円は円高に振れ109円台半ば近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場が小幅な上昇に止まり買い材料になりにくいことや、ドル円が円高に振れていることから下落してのスタートが予想されます。こうしたなか本日は寄り付き前の8時50分に4-6月期GDP速報値が発表される予定で注目されます。また、日本時間の11時に中国で7月の鉱工業生産指数や小売売上高など数多くの経済指標が発表される予定です。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)