男子柔道の内柴選手が日本勢初の金メダル!続いて競泳の北島選手が世界新での金メダル!うれしいですね。選手の皆さんは日本国民みんなの期待を背負って大変なプレッシャーのことと思いますが、のびのびと実力を発揮していただきたいものです。
さて、五輪に沸く中国ですが、中国株式(香港市場を除く)は五輪(ご祝儀)相場とはならず、あまりさえない様子です。本日発表のあったインフレ率(生産者物価指数 前年同月比)10%と予想を上回る加速で、景気減速懸念が拡がっている様子。
この景気減速懸念はもちろん中国だけではなく、世界的な傾向です。日本も景気後退局面に突入したと思われる旨報告されました。(本日の新聞コラムにもありましたね。)
これまでは戦後最大の「いざなぎ景気」を超える景気拡大期とされていましたが、景気拡大を実感したのは一部の大企業にすぎず、個人レベルでの景況感としてはほとんど実感できないまま、下向いてしまった感もあります。
グローバル化している現在、国内景気は国内だけで完結するものではありません。米国が失速し、頼みの大きな市場である隣国中国が景気減速となると、日本のように内需が弱く外需頼みで経済を支えているような国には影響が大変大きくなります。
日本は資源もほとんど輸入に頼っているため、資源高は大きな痛手となりますし、ただでさえ、格差社会などと言われている状況が(雇用情勢が)悪化する可能性も大ということになります。
と、暗くなってばかりいても仕方ありませんので、自衛について考えましょう。
景気後退期における投資の注意点としては、安全資産の確保、相関性の低い資産のウェイトを上げるなどのリ・アロケーション(アセットアロケーションの比率そのものを変えること、調整であるリバランスとは異なります。)を考えるなどがあります。
ここでいう安全資産・相関性の低い資産というのは、
1.今後景気後退に伴い金利が下がることを想定される場合、下げきる前の金利での固定・・・すなわち債券などの資産の確保が挙げられます。
ただし、日本の場合、ご存知のように景気拡大期といわれる時期も超低金利のまま推移してしまっているので、ほとんど甘みはないため、これからの利下げが観測される先進国であるオセアニアの債券などは今のうちに押さえておきたいものの代表でもあります。(米国はすでにかなり利下げ済みです。)
2.米国の景気失速の影響を中国などは大きく受けているため、国は違えども相関性が高いものですが、そうした影響をあまり受けない国の株式も期待はできます。また、先進国でも勝ち組企業は全体の相場が悪いときは割安になっていることも多く、長期視点で割安株を少しずつ(積立などの利用)購入する方法も。
3.為替の値動きの大きさからは一般的には安全資産とは分類しがたいのですが、2.に挙げたような新興国の通貨建ての債券はかなりの好利回りを見込めるものもあります。現地通貨建てとはいえ、原則償還時には額面金額が戻ってくる債券は、株価と為替の2つのリスクを取るよりはリスクは少なくなります。もちろん発行体の安全性(信用度)は絶対条件となりますが、資産全体の利回りアップのためにポートフォリオに組み入れる検討もよいでしょう。
景気が後退局面に入ろうとも、全てがマイナスというわけではないはずです。投資法や視点を柔軟に変えていく姿勢が大切になってきます。
五輪選手ではありませんが、あまりプレッシャーに萎縮せず、のびのびとした発想をもって投資と向き合うようにしていきたいですね。
現在扱っているオセアニア通貨の債券は・・・
http://www.monex.co.jp/AboutUs/00000000/guest/G800/new2008/news8083.htm
米国の景気失速の影響をあまり受けていない国の株式に投資している投信は・・・
http://www.monex.co.jp/FundGuide/00000000/syohin/tousin/kihon/guest?MeigCd=++0035280000
割安株投資で、しかもノーロード、積立もできる投信は・・・
http://www.monex.co.jp/FundGuide/00000000/syohin/tousin/kihon/guest?MeigCd=++0049880000
好金利が魅力の新興国通貨、もしくはそれに連動する債券は・・・
http://www.monex.co.jp/AboutUs/00000000/guest/G800/new2008/news807s.htmhttp://www.monex.co.jp/AboutUs/00000000/guest/G800/new2008/news8081.htm
廣澤 知子
マネックス証券 マーケティング部 マネジャー
シニア・フィナンシャル・アドバイザー