【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 34,838.16 ▼97.31 (8/2)
NASDAQ: 14,681.07 △8.39 (8/2)
1.概況
米国市場は高安まちまちとなりました。ダウ平均とS&P500株価指数は長期金利の低下を受けて景気減速の懸念が強まり景気敏感株を中心に売りが出て続落となりましたが、ナスダック総合株価指数はハイテク株の一角が買われたことで反発しました。33ドル高でスタートしたダウ平均は朝方に256ドル高の35,192ドルまで上昇し先月の26日に付けた史上最高値(35,144ドル)を上回る場面もありましたが、買いが続かず上げ幅を縮めると引けにかけて売りが優勢となり結局97ドル安の34,838ドルで取引を終えています。また、S&P500株価指数も8ポイント安の4,387ポイントとなっています。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は8ポイント高の14,681ポイントとなりました。
2.経済指標等
7月の米ISM製造業景況感指数は59.5と前月から低下し市場予想も下回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち素材や資本財・サービス、エネルギーなどの7業種が下げ、素材は1%以上下落しました。一方で公益事業や一般消費財・サービスなどの4業種が上げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中23銘柄が下げました。そのなかでもビザ(V)が2%を超える下げとなり下落率トップとなったほか、ダウ(DOW)とマクドナルド(MCD)も1%以上下げています。一方でゴールドマン・サックス(GS)が1%近く上げています。
ダウ平均構成銘柄以外では、先月26日に発表した決算を好感した買いが続き電気自動車のテスラ(TSLA)が3%以上上げています。決済サービス大手スクエア(SQ)もオーストラリアの決済サービス大手を買収すると発表したことで急伸し10%余り上昇しました。また、太陽光発電のファースト・ソーラー(FSLR)も投資判断と目標株価の引き上げを受けて2%以上上げています。さらにファイザー(PFE)も欧州連合(EU)向け供給契約で新型コロナワクチンの価格を引き上げたと伝わったことで2%を超える上昇となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.04%低い1.18%となりました。ドル円は109円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国市場でダウ平均が続落となったことや、昨日に大きく上げた反動もあり下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の27,500円を維持できるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)