本日は七夕ですね。東京ではあいにくの曇り空です。
市場関係者の注目は七夕よりも断然、本日開幕のサミットです。
こうした大きなイベントが催されると、通常は様々な「予測」が事前に市場に織り込まれます。予想された展開と異なったとき、思いがけない発言があったとき、など市場は大きく反応します。(予想の範囲、サプライズのない内容であると市場は反応しないか、期待はずれで下落したりします。)参加者に個性的(ポロリ発言するような・・・)な方がいたりすると、それこそ一挙一動に期待をこめた視線が集まるわけです。

ちなみに余談ですが、今回初来日のイタリアのベルルスコーニ首相は3度目の首相就任というベテランでありながら、大企業家でもあり(あのサッカーチームACミランのオーナーでもあります)、本国では問題発言が何かとマスコミを賑わす方です。(市場に大きく影響を与えるような発言は期待薄かもしれませんが・・・)

今回のサミットでは主要8カ国(G8)とアフリカ7カ国の首脳による拡大会合となり、最終日には中国、インドなどを含む16カ国による主要排出国会合の首脳会合も行うということで、計22カ国の首脳が集まるという過去最大規模のものとのこと。
これだけ要人が集まれば、当然このご時勢ですから、テロの危険性が高まります。ここ1週間くらい都内でもたくさんの警察官の方を見かけます。警備のほうも本当に大変ですよね。

警備も大変ですが、会議の進行においても大変さが増してきます。参加国が多くなれば、当然利害関係も複雑になり、なかなか皆が同時に同じ方向を向いて合意する、ということがスムーズには行かなくなる可能性が高まりますので。
そんな中、今回のサミットはいつにも増して切羽詰った問題が目白押しです。 地球温暖化問題は大問題で確実に、早期に国際協力を確認していく必要があります。(白くまを絶滅させてはいけない!!と個人的に強く思っています。) そして原油・食料高、インフレ懸念(スタグフレーションの危機)は世界経済にとって待ったなしの状況です。
後半の世界経済については、具体的かつ有効性の高い施策に踏み込んだ議論、合意がされれば市場の反応も期待できますが、例えば「原油高はよくない。是正していきたい。」程度であれば投機筋の動きを加速させてしまう可能性すらあります。

サミット=頂上会議ではありますが、その結果は私たちの生活に密接に絡んでくるもの。長期的な世界経済の行く末などを占う上で、つまり個人投資家が今後の投資をどうするか考える上でとても重要です。「雲の上の関係ないこと」ではけっしてありませんので、こうしたニュースはぜひ注目してくださいね。
前向きで実りある結果が得られるように、七夕の願い事にでもしましょうか??
廣澤 知子
マネックス証券 マーケティング部 マネジャー
シニア・フィナンシャル・アドバイザー