【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 34,681.79 △104.42 (7/7)
NASDAQ: 14,665.06 △1.42 (7/7)
1.概況
米国市場は上昇しS&P500株価指数とナスダック総合株価指数が史上最高値を更新しました。26ドル高でスタートしたダウ平均は110ドル高余りまで上昇した後上げ幅を縮めマイナスに転じると141ドル安まで下落しましたが、持ち直し午後に入って堅調に推移すると米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨を受けて取引終盤にやや上げ幅を広げました。引け間際に131ドル高まで上昇したダウ平均は結局104ドル高の34,681ドルで取引を終え反発となっています。また、S&P500株価指数も14ポイント高の4,358ポイントと反発し2日に付けた史上最高値(4,352ポイント)を更新したほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も1ポイント高の14,665ポイントと4日続伸となり3日連続で史上最高値を更新しています。
2.経済指標等
6月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨ではテーパリング(量的緩和の縮小)の議論を始めた一方で、テーパリングにあたって複数の参加者が忍耐強くあるべきと強調していたことが分かりました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち素材や資本財・サービス、ヘルスケアなどの8業種が上げ、素材と資本財・サービスは1%高となりました。一方でエネルギーとコミュニケーション・サービス、一般消費財・サービスの3業種が下げ、エネルギーは2%近く下落しています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではアップル(AAPL)が2%近く上げ上昇率トップとなったほか、スリーエム(MMM)とホーム・デポ(HD)も1%以上上げ、ハネウェル・インターナショナル(HON)も1%近く上昇しました。一方でボーイング(BA)が2%近く下げ、シェブロン(CVX)も1%安となりました。ダウ平均構成銘柄以外では半導体株が軟調で、アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が4%余り下げたうえ、マイクロン・テクノロジー(MU)も3%以上下落しています。また、投資判断の引き下げを受けて代替肉のビヨンド・ミート(BYND)が3%を超える下落となりました。住宅メーカーのLGIホームズ(LGIH)は6月の住宅の引き渡し件数が前年同月比で31.2%増になったと発表したことで4%余り上げています。
5.為替・金利等
長期金利は0.04%低い1.31%となりました。ドル円は110円台後半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
米国市場が上昇となった一方で、国内で新型コロナウイルスの新規感染者数が増加傾向にあり東京都で緊急事態宣言が再発令される見通しとなったことが重石となりそうで本日の日本市場は小動きでのスタートが予想されます。こうしたなかで日経平均は上値の重い展開となりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)