相場は相変わらず大きく揺れています。
先週も大荒れ相場について書きましたが、世界的に相場に大波があるときは急には凪いではこないものです。慌てず、騒がず冷静に相場を見守りたいですね。
さて土曜日の日経新聞に、「外為証拠金(FX)の売買高急増」という記事が出ていたのをご覧になった方も多いかと思います。
FXの取引をされる方がここのところ急増しているとは思っていましたが、2007年の売買額が2006年の3倍の規模であったというのは驚きました。

2005年半ばから2007年半ばにかけて、円に対してはドル、ユーロ、ポンドとずっと強くなっており、(2005年5月にドル円の急落はありましたが)かつ円との金利差も大きく、外貨を購入さえすれば、為替差益+金利差であるスワップポイントを日々受け取れるという一見非常に効率の良い投資商品でした。

賢明な皆様はよくご存知の通り、リスクが低くリターンが大きいなどという「美味しい」金融商品は存在しません。

たまたま為替相場が一方向に長い期間(それも高金利通貨がどんどん強くなるという状況)に「非常に簡単な取引」であると錯覚させられ、また同時に「私は簡単に儲けた」的な話がメディアに多く取り上げられたことも、取引を始められた個人投資家の方が急増した理由のひとつだと思います。

でもFXはそんなに気軽な金融商品なのでしょうか。

FXは証拠金を担保にレバレッジをかけられる、つまり借金をできる商品であるとともに対象とする為替相場は変動するときは大きいものですから、リスクは高い商品といえます。

為替相場の値動きの激しさとスピード感は慣れてきた方にはゲーム感覚で楽しいものかもしれませんし、実際に大きな為替差益を短期間で得る可能性も高いのですが、それは同時に大きな損失につながる可能性も大きいのです。

またレバレッジの制限や強制終了などのシステムがしっかりとした証券会社などで取引を行う分には、ある程度外側から(ルールという形で)も守られるようになっていますが、中には業者そのものが破綻してしまうようなところもありますので、相場が荒れているときというのはつきあう金融機関の信用リスクについても再認識が必要となります。

とはいえ、投資商品のリストから外すべき商品か、といえば否です。

個人投資家が外国為替市場に参加することができ、外貨預金のように為替手数料をたくさん取られることなく、ダイナミックに変動する為替相場において取引レートを自分で決められるという利点のある商品です。(外貨預金では日に一度(大きな変動がなければ)決められたレートでの取引しかできません。)
仕組みとリスクをしっかりと認識(なんとなく安易に始めた方がもしいれば、きちんと再認識をして)することで効率的な活躍をしてくれる可能性も高くなります。

●前述したようにレバレッジを大きくすることは借金を大きくすることである とよく認識する
●為替変動で差益が狙えるとはいえ、高金利通貨をショート(売り)にすれば 日々金利差(スワップポイント)を支払うことになることを認識する

金融商品に限らず投資をする際には、リスクをむやみに怖がって遠ざけるのではなく、リスクと仕組みをきちんと理解する努力を惜しまないようにしたいですね。