明けましておめでとうございます。

今年の大発会は記録的な大幅下落から始まってしまいましたね。
大納会、大発会においてはご祝儀相場と言われる値上がりがよく見受けられるのですが、昨年末の大納会も下落して終わっていますし、どうも市場が沈んでいます。
波乱の年末年始となってしまいました。
為替も日本がお正月休みの間に大きくドル安円高に振れてしまいました。
円高は日本の中心的な輸出企業が打撃を被ることとなり、それは株安につながります。米国株安で米国の景気減速、失速ということになれば、それも日本株安に追い討ちをかけることとなります。

昨年来 すっかり円高=日本株安という図式ができあがってしまっていますね。本来日本株が売られていれば、東京市場の売買高の6割を占める外国人による資金の日本引き上げ(本国送還=リパトリエーション)から円が売られてもおかしくないのですが、円キャリートレードの巻き戻しなどのほうが大きく、円高に進むようになってしまっています。

こうした大ブレ相場で意気消沈してしまう方も少なくないと思いますが、「ピンチはチャンス」と考えましょう!
これまでも書いてきましたように、相場は上がりっぱなし、下がりっぱなしはないわけですから、下げているときはチャンスと考えるようにしていきたいものです。特にポートフォリオを作成中の方であれば、(ご自身のアセットアロケーションを決めて、その達成に向けて投資をしている方)下落時は安く購入できる良い機会となります。

なぜ、あえて「ポートフォリオ作成中の方」としたかというと、やみくもに買いに走ってしまうと資産全体のバランスが崩れたり、必要以上のリスクをとる結果となりかねないからです。投資はタイミングも大切ですが、それ以上に冷静なポートフォリオ作成が重要です。

また、どの金融商品でも下げていればチャンスかといえば、そこは見極めをする必要はあります。
つまり、中長期的に市場のセンチメントが変わってきているという判断が伴うのであれば、下落はただのチャンスではなく、マイナスの固定に結びついてしまうからです。

相場に上げ下げは必ずあるとはいえ、その期間は景気動向によって左右されます。
国、業種、通貨別に方向性や関連性を判断する必要はあります。
特に個別銘柄に投資されている方であれば、その企業の今後の景気動向からの影響や財務状況を再考する必要はあるでしょう。

投資に対して躊躇する必要はありません。長期的に見れば、投資を行わないほうがリスクともいえます。たとえ一時的に相場が悪くても萎縮してしまわないようにしたいところです。
思いつきや勢いだけで投資を行うのは危険です。それは「投機」につながってしまうもの。冷静に全体のバランスを考えて判断するようにしていきたいですね。

年初早々、あまり明るい話ができないのは寂しい限りですが、市場は「人」が動かしているものです。参加者が明るく力強い考えをもって参加することで市場は変わってくると思います。長い目で見て前向きにとらえていきたいものですね。

本年もよろしくお願いいたします。