今、株主総会がとっても面白くなっていると思います。

始まりは3月の東芝の臨時株主総会だったかも知れません。アクティビストの票数は、去年の定時総会も3月の臨時総会も大して変わらなかったかも知れませんが、分かりやすく云うとアクティビストの提案が45%賛成で否決されたのが、55%賛成で可決された訳です。この10%上乗せ部分が肝で、ひとつはコーポレートガバナンス改革の一環で、機関投資家が付き合いではなく独立して議決権行使するようになったこと。これによって分かりやすく云うと45%が49%になったかも知れません。

そして個人投資家が最後の2%を投票すると、一気に51%で可決される訳です。もちろんこれは若干デフォルメして書いていますが、そのようなことが起きて、あたかもアメリカ大統領選に投票した米国民のように、あ!自分の一票に結果を変える力があるんだ!と認識したことが大きいでしょう。

この6月の総会シーズンでは、気候変動対応を迫る個人株主も多くいました。地球環境に優しくない企業に投融資をしないでくれという旗を持った人たちが、国会や官邸の前ではなくて、メガバンクの株主総会会場の前に現れたと云うことに、感慨を覚えます。官邸前でコールをするよりも、株主総会会場前でコールした方が効き目がある、効用がある、と云うことに気が付いた環境運動家は、或る意味資本市場の効用に気が付いた、コーポレートガバナンス改革的にも表彰ものの人たちです。

株主総会や資本市場が、もっともっと世間の普通の話題になるといいですね!マネックス・アクティビスト・ファンドでもそのような啓発活動を益々行っていきます!