昨晩夜中(現地時間6月13日)に、米テスラのイーロン・マスクCEOのツイートにBTC(ビットコイン)が再び反応しました。米コインテレグラフの記事に対して、マスク氏がツイッター上で返答をしたものです。

ツイートの中でマスク氏は、テスラがBTCの保有量の10%を売却した意図として、「BTCが(市場を)動かさずに簡単に清算できることを確認したかっただけ」と発言しています。(私は売却することによって、市場価格が大きく値を下げないかを確認したかったのだと思います)

そして、「BTCのマイニング(採掘)に使われる電力の50%相当が、クリーンエネルギーによるものと確認でき、将来的にポジティブなトレンドが見られれば、テスラはBTC取引の許可を再開する」と述べています。

このツイートを受けてBTCは390万円台から断続的に上昇しました。今朝(6月14日午前中)には435万円前後まで一時上値を伸ばし、しっかりと底入れしたような形状になりつつあります。

では、日足チャートから見ていきましょう。

BTC相場の雰囲気に大きな変化、上昇トレンド基調に回復するか

今年1番のスクイーズ!

【図表1】BTC/JPY日足
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

日足チャートです。ボリンジャーバンドの上下幅が狭まった「スクイーズ」の形状を始めています。この三角持ち合いを少し抜けてきていますが、このまま上方向にエクスパンションするかどうかを見極める展開となりそうです。

日本円で445-450万円を抜けてきますと一旦はボトムアウト、500万円より少し上のレジスタンスラインを目指す展開が予想されます。

ボリンジャーバンドの収縮幅は、今年一番の狭さになっており、エクスパンションエネルギーをしっかり溜め込んでいることでしょう。次のブレイクは大きく相場が動きそうです。

海外のレバレッジポジション比率を確認してみたところ、ショートポジションは一掃されていました。ここから残っているショートポジションは450万円をバックにしっかりとつかまっている可能性があります。ブレイク後はもう一段高を期待できるのではないでしょうか。

上値抵抗線ブレイク、次の押し目は拾えるか

【図表2】BTC/JPY 4時間足
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

今週の押し目買い戦略を考察していきます。

下降レジスタンスラインを上に抜けてきています。次はこのラインがサポートとして機能しやすくなるフェーズです。押し目買いの目処は412-421万円付近になります。下落した際、最初の押し目は世界中のプレイヤーが買いで入ってくることが予想されるので反発しやすいでしょう。その後、1回のみの押し目で反発し、445万円方向に価格を押し上げていきますと、突破する可能性が高そうです。

昨晩のマスク氏のツイートにより、BTC相場の雰囲気がガラリと変わりました。今週前半は特にこの上昇トレンド基調に回復することを願ってポジションをホールドし、下がれば押し目買いスタンスを堅持したいと思います。

ETH(イーサリアム)はアセンディングトライアングル形成中も反発力に乏しい

【図表3】ETH/JPY 日足
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

続いてETH/JPY日足です。アセンディングトライアングルを形成していましたが、トレンドラインを右方向に抜けてしまいました。そこで、再度アセンディングトライアングルを再形成中、といった具合でしょうか。

BTCよりも形状がイマイチで、反発力が少し乏しい印象です。再度32万円のレジスタンスラインまで上値を伸ばしてほしいところです。ただ、個人的には回復できたとしても、この価格水準か少し手前が精一杯ではないか、という印象があります。

現状、アルトコインに以前ほどの活況はなく、BTCに資本が回帰している状況です。BTCが450万円をクリアに突破したにも関わらず、ETHがレジスタンスラインを突破できないならば、ETHはこのタイミングで閉じてしまっても良いでしょう。その場合、次の押し目でBTCにさらに比重を置いて、追撃買いトレードをするほうが効率良さそうです。

以前からお伝えしているように、夏頃にかけては、時価総額の大きなコイン中心に資本が回帰するフェーズだと考えています。過去のチャートからも、特に夏頃にはこの現象がよく見られるため、資金を守りながらうまく運用する時期だと思います。

今週に限っては、ETHの追加投資は一度見送り、代わりに BTCを積み増す方針で今週の相場に臨みたいと個人的には考えています。難しい相場になってきていますので、現状は無理せず、BTC主体の資金管理で運用するのが良いのではないでしょうか。