【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ:  34,207.84   △123.69  ( 5/21 )
NASDAQ:  13,470.99   ▼64.75  ( 5/21 )

1.概況

先週末の米国市場は高安まちまちとなりました。ダウ平均は良好な米製造業PMIを受けて景気敏感株を中心に買いが優勢となり続伸となりましたが、暗号資産のビットコインの下落を受けてハイテク株が軟調でS&P500株価指数とナスダック総合株価指数は反落となりました。37ドル高でスタートしたダウ平均は331ドル高まで上昇した後昼過ぎに60ドル高程度まで上げ幅を縮めましたが、その後持ち直すと結局123ドル高の34,207ドルで取引を終えています。一方でS&P500株価指数が3ポイント安の4,155ポイントとなったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も64ポイント安の13,470ポイントとなっています。

2.経済指標等

5月の米製造業PMI速報値は61.5と改定された2009年10月以降で最高となり市場予想を上回りました。一方で4月の米中古住宅販売件数は年率換算で前月比2.7%減の585万件となり市場予想も下回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち一般消費財・サービスや情報技術、コミュニケーション・サービスなどの6業種が下げました。一方で金融や公益事業、資本財・サービスなどの5業種が上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄では景気敏感株が買われるなかボーイング(BA)が3%を超える上昇となったほか、ゴールドマン・サックス(GS)も2%近く上げました。JPモルガン・チェース(JPM)も1%余り上昇し、キャタピラー(CAT)も1%近く上げています。一方でハイテク株が売られるなかアップル(AAPL)が1%を上回る下落となり、シスコシステムズ(CSCO)やセールスフォース・ドットコム(CRM)、マイクロソフト(MSFT)なども軟調でした。ダウ平均構成銘柄以外では、株式分割を発表した画像処理半導体のエヌビディア(NVDA)が2%を超える上昇となっています。

5.為替・金利等

先週末の長期金利は変わらずの1.62%となりました。ドル円は108円90銭台で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は先週末の米国市場でダウ平均が続伸となったことから堅調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばすような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

( マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)