ニオ(NIO)決算:一株損失は23RMBセントで市場予想を下回る

企業概要

ニオは、中国の高級電気自動車(EV)メーカーである。コネクティビティ、自動運転、人工知能などの次世代テクノロジーを駆使し、スマート・コネクティビティを実現したEVの設計、共同製造、販売を手掛ける。自動車モデルにはEP9スーパーカー、ES8、ES6、EC6などがある。EVの販売は、NIOハウス、NIOスペースなどの自社の販売ネットワーク、および自社のモバイル・アプリケーションを通じて行っている。自動車販売が収益の大部分を占めている。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

第1四半期(1月-3月期)実績

★売上高・・・前年同期比482%増の79.8億元(市場予想は71.6億元)

★1株当たり損益(調整後)・・・23RMBセントの赤字(市場予想は84RMBセントの赤字)

★純損益・・・3.55億元

第2四半期(4月-6月期)実績

★売上高・・・81.5-85.0億元(市場予想は79.6億元)

第1四半期売上高は予想を上回り、調整済みEPSの赤字幅も予想ほど悪化しなかった。続く第2四半期売上高ガイダンスレンジも予想を上回った。

【図表1】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表2】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

ニオは、インテル傘下のモービルアイと提携し、自動運転EVの開発・製造も行っている。

2020年度の同社の一株当たり利益は4.32ドルの赤字だったが、4月9日時点で、2024年は同2.935ドルの黒字予想である。また売上高は、2020年度は162億5800万ドルから、2024年は914億7400万ドル予想である。向こう4年間の年平均増収率予想は54%と非常に高い。テスラ同様、いずれ史上最高値奪回の動きになるのではないか。

【図表3】株価上場来チャート
出所:トレードステーション

トランスオーシャン(RIG)決算:一株損失は19セントで市場予想を上回る

企業概要

トランスオーシャンは、世界最大規模の深海および超深掘削リグを運営する。西アフリカ、ブラジル、メキシコ湾を中心として世界各地でリグを稼動している。顧客は、政府系石油会社、独立系石油会社、および世界で事業を展開する石油会社である。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

第1四半期(1月-3月期)実績

★売上高・・・前年同期比14%減の6.53億ドル(市場予想は6.83億ドル)

★1株当たり損益(一部項目を除く)・・・19セントの赤字(市場予想は17セントの赤字)

第1四半期売上高、調整済みEPSともに予想を下回った。決算発表日引け後のOTC取引で、本日引け値比で10セント程度下落している。

【図表4】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表5】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

経済正常化でメリットを享受する。原油価格の上昇もまだ継続しそうであり、更なる上値追いが期待できよう。4ドル超えから4.75ドルを目指す展開となりそうだ。

【図表6】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

ズームインフォ・テクノロジーズ(ZI)決算:一株利益は13セントで市場予想を上回る

企業概要

ズームインフォ・テクノロジーズは、セールスおよびマーケティングチーム向けに市場開拓戦略のためのデータを提供するクラウドベースのプラットフォームを運営している。同プラットフォームは、セールスやマーケティングの専門家のために、企業の組織や重要人物に関する正確な情報や洞察に基づく包括的で質の高いデータや分析を提供している。事業は、米国全土で展開されている。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

第1四半期(1月-3月期)実績

★売上高・・・前年同期比50%増の1.53億ドル(市場予想は1.46億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・13セント(市場予想は11セント)

第2四半期(4月-6月期)ガイダンス

★売上高・・・1.61-1.63億ドル(市場予想は1.54億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・11-12セント(市場予想は11セント)

通期ガイダンス

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・49-50セント(市場予想は49セント)

第1四半期売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。続く第2四半期売上高、及び調整済みEPSガイダンスレンジも両方とも予想を上回った。2021年度通期ベース調整済みEPSガイダンスレンジも予想を上回った。

【図表7】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表8】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

同社の顧客数は約1.5万で、99%がサブスクリプションからの売上となっており、売上予想を立てやすいという強みがある。

市場規模としては74万社の見込み顧客、240億ドル市場が想定されている。AIにより、顧客情報が常に自動で最新状態に更新され、最適な優良顧客を自動で分析できるという強みがあるからだ。55ドル超えから、投資タイミングを測ることになろう。

【図表9】株価上場来チャート
出所:トレードステーション

アンダー・アーマー (UAA)決算:一株利益は16セントで市場予想を上回る

企業概要

アンダー・アーマーは、北米や他の地域でスポーツアパレルおよびフットウエアの開発、マーケティング、卸売を手掛ける。アパレル製品は、プロやアマチュアのアスリート、スポンサーを務める大学や専門家のチーム、アクティブなライフスタイルを志向する人々を顧客としている。卸売販売、e-コマース、および400ヶ所を超えるファクトリーハウスやブランドハウスなどの直接販売(D2C)チャネルを通じて商品を販売している。また、MapMyFitnessと呼ばれるデジタルフィットネス・アプリも展開している。1996年に設立、ボルチモアに本拠を置く。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第1四半期(1月-3月期)実績

★売上高・・・前年同期比35%増の12.57億ドル(市場予想は11.28億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・16セント(市場予想は4セント)

★純利益・・・前年同期比149%増の7,458.3万ドル(市場予想は1714.8万ドル)

2021年通期ガイダンス

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・28-30セント(従来予想は12-14セント、市場予想は20セント)

★営業利益(調整後)・・・2.3-2.4億ドル(従来予想は1.3-1.5億ドル)

売上高、一株利益は市場予想を上回っている。通期ガイダンスも市場予想を上回っている。

【図表10】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表11】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

ライバルである、ナイキやルルレモン・アスレティカの順調な成長と比べると、見劣りする状態が続いていた。同社株は、2015年から強いベアトレンド下にあったが、ようやく上抜いてきた。

【図表12】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

アッヴィ(ABBV)決算:一株利益は2.95ドルで市場予想を上回る

企業概要

アッヴィは、免疫学や腫瘍学分野に主軸を置く医薬品企業である。現在、主力製品であるヒュミラによる利益が全体の利益の過半を占める。2013年初頭にアボット・ラボラトリーズから分社化された。最近のアラガンの買収によって、審美および女性医学分野での新薬が追加された。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第1四半期(1月-3月期)実績

★売上高・・・前年同期比50%増の129.35億ドル(市場予想は127.69億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・2.95ドル(市場予想は2.78ドル)

★純利益・・・前年同期比46%増の52.68億ドル(市場予想は50.47億ドル)

2021年度通期ガイダンス

★1株当たり利益(調整後)・・・12.37-12.57ドル(従来予想は12.32-12.52ドル、市場予想は12.40ドル)

第1四半期売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。

主力薬である抗炎症薬「ヒュミラ」が予想を上回る収益をあげた。同社は5つの期待される承認を含め、今年の業績を支援しそうな新製品が用意されている。

【図表13】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表14】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

好決算であった。同社株は、25年以上毎年連続増配銘柄である配当貴族銘柄である。

安定配当に加え、好決算を背景に、更なる上値追いとなろう。

【図表15】株価5年間チャート
出所:トレードステーション