新年を迎えてから2週間が過ぎました。
「1年の計は元旦にあり」ということで、元旦とはいわないまでも1月には今年の目標を決めたり、年間計画を立てたり、新しいことを始める人も多いかと思いますが、皆様は何か心に決めたことはありますか?

その目標が「笑顔でいよう」「強い人間になろう」といった「心」に関係するものであれば別ですが、何かをしようとすれば大抵はお金がかかることが多いはず。(英会話をマスターするために英語学校へ通う、ガウディを見にスペイン旅行をする…などなど)
マイホームのための頭金を貯める、といったお金そのものが目標になる方もいるかもしれませんね。

いずれにせよ目標や計画を立てるときには、同時に「資金計画」も行なうようにしてみてはいかがでしょうか。ただ資金計画は今年の一時点のためだけではなく、

1. これまで積み上げた分はどのくらいか(過去)
2. 現在の状況は把握できているか(現在)
3. これからどのようにすれば目標の実現のためのお金を作り出せるか
 (年内の予定)
4. 目標後、つまり来年以降への影響はどうなるか(将来)

という4つのステップが必要になります。
たとえ「今年は何をしよう」という一時点で完結する目標であっても、資金計画は継続的に捉えるようにしていきたいものです。
目標が実現しても、私たちは生活をしていく必要がありますし、また次の別の目標があることでしょう。そのときに手元がスッカラカンになっているようでは大変だからです。

具体的な計画の立て方ですが、まずは「今年の目標」がいつ頃実現したいもので、いくらくらいお金がかかるか考えてみましょう。
例えば、上の例の「ガウディを見にスペイン旅行をする」が目標で、夏休みに実現しようとしているとします。夏休みの1週間、スペイン旅行に行く場合、個人旅行なのかパック旅行なのかで金額の差も出てくると思いますが、だいたいのところをパンフレットやネット上で調べてみましょう。たとえば、ツアーとお小遣いで30〜40万円ほど予算を考えるとします。
こうして調べることで、漠然とした夢が具体的な目標に変わってくるかとも思います。

夏休みということは、実現までの時間はこれから7〜8ヶ月となります。これだけの短期間で、お金を2倍や3倍にすることはまず難しいと考えましょう。株式投資などで上手くいけば可能性はあります。ここで大切なのは、直近の必要予算をリスクの高い運用で作り出そうとしないことです。
2倍や3倍になる可能性がある場合、上手くいかなければ半分になることもあるということです。短期間の資金計画は着実でなければいけません。

そうなるとある程度の原資は必要となります。現在の貯蓄を確認した上で、冬のボーナス、夏のボーナスを充当すること、月々の収入から少しずつでも積み立てられるように捻出すること、が重要となってきます。現在の貯蓄から10万円、夏のボーナスから10万円、残りは毎月2万円を積み立てるといった具合です。
ここが、上のステップの1と2にあたります。1.過去に積み上げてきた自身の資産(貯蓄)の確認、2.現在の生活の中から月々積み立てに回せる金額の確認、です。

それらを元に目標の7〜8ヶ月後までに予定予算を作り出すためにはどうすればよいか、これがステップ3です。
前述どおり、高いリスクをとった運用はお勧めしません。利回りの高い定期預金など、リスクも低く安心できそうな商品が目に付くと思いますが、満期がずっと先で、使用予定時期に解約不可であったり、解約できてもペナルティがとられるようなタイプもあります。せっかく作った資金を使えなくなってしまうこともあるので商品選びは注意してください。
スペインで使う→ユーロ→ユーロ建ての外貨建てMMFや外貨預金の積み立てというのも一つの選択肢となります。(この場合ユーロでそのまま引き出せるとより効果的ですが、残念ながらマネックス証券の外貨建てMMFは対応していません・・・)

最後はそのお金を使った後、自分の貯蓄残高はどのくらいになるのか、(ゼロやマイナスでは困ります!)を確認し、その後の運用方法を考えていくのがステップ4となります。

実はこの資金計画のステップ、1年の資金計画だけではなく、もっと長期的な生活についても同様に行なっていくことができますし、長期になればなるほど運用手段も増やすことができますので(長期のほうがリスク性の高い運用を取り入れやすいため)、より幅が広がります。簡単な資金計画からライフプランを伴った資産設計へと広がっていくわけです。

今年の一月はぜひ「1年の計」に留まらず、資産については「長期間の計」に挑戦してみてはいかがでしょうか?