スナップ(SNAP)決算:一株利益は0セントで市場予想を上回る

企業概要

スナップは、自らのことをカメラ会社と呼び、北米や欧州の先進地域で最も人気の高いソーシャル・ネットワーキング・アプリのひとつであるSnapchat(カメラアプリケーション)を開発、運営している。1日約1億5,800万人のアクティブ・ユーザーを有する。売上高のほぼ全てが広告収入で構成されており、その88%を米国市場が占めている。本社をカリフォルニア州ヴェニスに置く。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

第1四半期(1月-3月期)実績

★売上高・・・前年同期比66%増の7.70億ドル(市場予想は7.44億ドル)

★1株当たり利益・・・0セント(市場予想は5.8セントの赤字)

第2四半期(4月-6月期)ガイダンス

★売上高・・・8.2-8.4億ドル(市場予想は8.24億ドル)

★調整済みEBITDA・・・2000万ドルの赤字-0ドル(市場予想は128万ドルの赤字)

2021年1-3月期決算で売上高や平均利用者数が市場予想を上回ったことを好感。1-3月期の売上高は前年同期比66%増の7億6958万ドルと、市場予想(7億4100万ドル)を上回った。

【図表1】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表2】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

決算発表日は通常取引を前日比2.1%安の57.05ドルで終えた後、時間外取引では終値を6%上回る60ドル台半ばまで上昇する場面があった。

スナップはユーザーベースの拡大に苦戦してきたが、ようやく回復基調に乗った形だ。IPO当時のスナップチャットは、新たなフェイスブックの地位を狙っていた。その後同社は戦略を転換し、若者にフォーカスした機能を増やし、Snap Gamesなどの新たな収益機会を拡大した。同社株の上昇トレンドは変わらない。

【図表3】株価上場来チャート
出所:トレードステーション

バイオジェン (BIIB)決算:一株利益は5.34ドルで市場予想を上回る

企業概要

バイオジェンは、バイオジェンとアイデックが合併し2003年に設立された。バイオジェンの多発性硬化症治療薬アボネックスとアイデックの悪性リンパ腫治療薬リツキサンが主力製品であった。現在、リツキサンおよび次世代抗体医薬品ガジバをロシュとの提携で販売している。多発性硬化症治療薬のプレグリディ、タイサブリ、テクフィデラおよびVumerityは、主に自社で販売を手掛けるが、日本では、エーザイと共同で販売を促進している。血友病治療薬エロクテートとアルプロリクスは、2017年にバイオベラティブの一部としてスピンオフされた。フェーズIII試験段階にある開発パイプラインが神経疾患と神経変性疾患分野で複数ある。脊髄性筋萎縮症治療薬ヌシネルセンをアイオニス・ファーマシューティカルズと共同販売。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

第1四半期(1月-3月期)実績

★売上高・・・前年同期比24%減の26.94億ドル(市場予想は26.46億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・5.34ドル(市場予想は4.98ドル)

★純利益・・・前年同期比49%減の8.13億ドル(市場予想は7.6億ドル)

2021年通期ガイダンス

★売上高・・・104.5-107.5億ドル(従来予想は据え置き、市場予想は105.4億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・17.50-19.00ドル(従来予想は17.00-18.50ドル、市場予想は18.25ドル)

第1四半期売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。2021年度通期ベース売上高ガイダンスレンジを据え置き、予想を上回った。調整済みEPSガイダンスレンジを引き上げ、予想を下回った。

【図表4】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表5】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

株価は最近5年間ベアトレンド下にある。350ドル超えから投資のタイミングを図ることになろう。バイオジェンの成長はアデュカヌマブに大きくかかっている。

【図表6】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

フリーポート・マクモラン(FCX)決算:一株利益は0.51セントで市場予想を上回る

企業概要

フリーポート・マクモランは、世界の上場鉱山企業のなかでも最大の銅の生産量を誇る米国の鉱山会社である。権益を有する資源資産には、銅・金の可採埋蔵量が世界で最大規模の鉱山のひとつとされるインドネシアのグラスベルグ鉱山があり、また、北米、南米においても複数の大規模な鉱山を運営している。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

第1四半期(1月-3月期)実績

★売上高・・・前年同期比73%増の48.50億ドル(市場予想は48.47億ドル)

★1株当たり損益(一部項目を除く)・・・0.51セント(市場予想は0.50セント)

★純利益・・・前年同期比422%増の7.56億ドル(市場予想は7.54億ドル)

第2四半期ガイダンス

★銅販売量・・・9.75億ポンド

★金販売量・・・33万オンス(市場予想は31.045万オンス)

2021年通期ガイダンス

★銅販売量・・・38.5億ポンド(従来予想は38億ポンド)

★銅の現金コスト・・・1ポンドあたり1.33ドル(従来予想は1.25ドル、市場予想は1.26ドル)

第1四半期売上高は予想を下回った。調整済みEPSは予想に一致した。第1四半期の調整済みEPS は51セント、コンセンサスも51セント。第1四半期の収益は48.5億ドル、コンセンサスは48.9億ドル。

【図表7】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表8】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

景気正常化シナリオで買われており、2020年のコロナショックから大きく回復している。素材株の代表銘柄としてまだ活躍しそうな形勢だ。

【図表9】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

DRホートン(DHI)決算:一株利益は2.53ドルで市場予想を上回る

企業概要

DRホートンは、米国の主要な住宅建築業者であり、29州90の市場で事業を運営している。主に、一戸建て住宅(住宅販売収入の90%超)を建築し、初回、住み替え、高級住宅の購入者、活動的な大人向け住宅を提供している。金融サービス部門を通じて、住宅購入者の住宅ローン・ファイナンスや権原エージェンシー・サービスを提供している。テキサス州アーリントンに本拠を構え、米国の5つの地域の住宅営業所を管理している。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

第2四半期(1月-3月期)実績

★売上高・・・前年同期比43%増の64.47億ドル(市場予想は61.27億ドル)

★1株当たり利益(一部経費を除く)・・・2.53ドル(市場予想は2.18ドル)

2021年通期ガイダンス

★売上高・・・268-275億ドル(従来予想は252-258億ドル、市場予想は258.5億ドル)

★住宅受渡件数・・・8.25万件-8.45万件(従来予想は8万件-8.2万件)

第2四半期売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。2021年度通期ベース売上高ガイダンスレンジは予想を上回った。第2四半期の収益は64億5000万ドル、コンセンサスは61億ドル。

【図表10】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表11】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

今回の好決算を背景に更なる上値追いとなろう。

【図表12】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

アメリカン航空グループ(AAL)決算:一株損失は4.32ドルで市場予想を下回る

企業概要

アメリカン航空グループは、予定有償旅客マイルで世界最大規模の航空会社である。シャーロット、シカゴ、ダラス・フォートワース、ロサンゼルス、マイアミ、ニューヨーク、フィラデルフィア、フェニックス、ワシントンDCを主要なハブ空港とする。大規模な航空機リニューアルを完了し、米国の従来からある航空会社のなかで最も新しい航空機を保有している。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

第1四半期(1月-3月期)実績

★売上高・・・前年同期比53%減の40.08億ドル(市場予想は40.36億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・4.32ドルの赤字(市場予想は4.34ドルの赤字)

★純損益(調整後)・・・前年同期比143%減の27.43億ドルの赤字(市場予想は27.50億ドルの赤字)

第2四半期ガイダンス

★売上高・・・2019年同期比40%減(市場予想は60.5億ドル)

第1四半期売上高は予想を下回り、調整済みEPSの赤字幅は予想ほど。ただし、業績が市場予想を下回った競合とは対照的で、前例のない需要急減から「回復が続く」と予測した。アメリカン航空グループの第1四半期調整後1株損失は4.32ドル。予想の平均である4.34ドルに比べわずかに良かった。売上高は53%減の40億1000万ドル(約4340億円)。市場予想は40億4000万ドルだった。

【図表13】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表14】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

現金流出が鈍化しており、業界としても明るさが増している。今後ワクチン普及にともない、経済正常化の恩恵を受け更なる上値追いが期待できそうだ。

【図表15】株価5年間チャート
出所:トレードステーション