人は生きていくうえで、必ずいろいろな選択をしています。
学校選び、仕事選び、伴侶選び・・・
どの選択が正しくて、誤っているかは選択時点ではわからないので、誰でも選択というリスクを負っていることになります。

ちなみに生まれてくるところと親は選べません。これは自分で「選択」できないところ。
ですが、その後の人生は自分の選択と努力の積み重ねによるものですから、(親の経済力や方針その他で子供時代の選択肢は限られますが、)自分の手の中にあるとも言えます。

日本人はリスクを嫌う、とよく言われます。ここでいうリスクは一般にお金の運用に関することです。日々様々な選択というリスクをとっているのですが、こと運用に関してはリスクを必要以上に怖がってしまう人が多いようです。
「貯蓄から投資へ」がスローガンになるほど、預貯金そして保険が好きな安定志向の人が多いのは事実でしょう。
絶対つぶれない金融機関、高金利、充実した企業年金制度などが当たり前であれば、ほっておいても老後の心配はないわけですし、お金が預貯金に向かうこと、わざわざ投資を考えない生き方になるのは自然の成り行きであったのでしょう。

お金を殖やすための「運用」に対する姿勢は比較的低リスク選好型の日本人ですが、お金を殖やす3原則の一つである「収入を増やす」についてはどうでしょうか。

(お金を殖やす3原則はこちら>> http://www2.monex.co.jp/monex_blog/archives/007563.html

これはどんな仕事をするのか、どれくらいの稼ぎ力をもっているのかで変わってきます。
年功序列、終身雇用の社会が中心であった以前は、サラリーマンであれば若くしての急激な収入の増加は不可能でした。ですが、有名企業に入れさえすれば、定年までの「安定」と確実に右上がりの高給料が得られたわけです。より給与水準の高い有名企業へ就職するために有名大学に入学しようという流れがありました。

今もサラリーマンであれば、所属する企業によって給与水準が異なります。ただ、人の流動性が高まった分、実力をつけての転職により、より高い給料にステップアップすることも可能になりました。その分、以前の日本社会より実力者、努力家には「稼ぎ力」をつけやすい環境になってきているとも言えるでしょう。
もちろん企業の体質も変わり、リストラをすることが当然となりましたので、それだけ「安定」は確実に減ってきてはいます。

ただ、(日本の会社勤務の)サラリーマンである限りは「稼ぎ力」にはある程度限度がありますし、その分ある程度の安定度は保たれています。

今も昔もそうですが、若くして著名になり、大金を得ている人の大半はサラリーマンではありません。例えば自らが商品(例えば芸術家やスポーツ選手)であったり、独立して事業を興している人々です。なぜ彼らが高収入を得られるのか、というと一言で言えばリスクをとった生き方をしているからです。もちろん望んでリスクをとっているのではなく、選択した生き方が浮き沈みの激しい世界だけだった人が多いとは思いますし、そもそも高いリターンを目論んでその世界に入った人、つまり皮算用が先に出る人が大成しているかどうかは疑わしいところです。

リスクとリターンが相反する関係であることはお金の運用と全く同じです。生き方もリスクをとれば、そしてそのリスクが大きいほど、上手くいけば大きなリターンにつながるのです。もちろん失敗すれば損失も大きいわけです。
運用方法、生き方、様々なリスクのとり方について自分自身を見直してみませんか?