【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 34,043.49 △227.59 (4/23)
NASDAQ: 14,016.81 △198.40 (4/23)
1.概況
先週末の米国市場はキャピタルゲイン課税の引き上げは前日に報道されたほど大きくないとの見方が出て増税への懸念が後退したことや、良好な経済指標を好感して反発しました。ダウ平均は11ドル安と下落してスタートすると朝方に102ドル安まで下げ幅を広げましたが、持ち直すとプラスに転じ上げ幅を広げ取引終盤には341ドル高まで上昇しました。その後引けにかけて上げ幅を縮めたダウ平均ですが結局227ドル高の34,043ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も198ポイント高の14,016ポイントとなっています。
2.経済指標等
4月の米製造業PMI速報値は60.6と過去最高となり市場予想を上回りました。3月の米新築住宅販売件数も年率換算で前月比20.7%増の102万1000戸となり市場予想を大きく上回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち9業種が上げ、金融が2%近く上昇したほか、素材と情報技術、コミュニケーション・サービス、資本財・サービス、一般消費財・サービスも1%以上上げています。一方で公益事業と生活必需品の2業種が下げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中25銘柄が上げました。そのなかでもゴールドマン・サックス(GS)が2%以上上げたほか、ダウ(DOW)とJPモルガン・チェース(JPM)、アップル(AAPL)、ボーイング(BA)も2%近く上昇しています。一方でインテル(INTC)が4-6月期の1株利益の見通しが市場予想を下回ったことで5%以上下げています。ダウ平均構成銘柄以外では、写真・動画共有アプリのスナップ(SNAP)が決算で売上高や平均利用者数が市場予想を上回ったことで7%以上上げています。さらに半導体株が高くアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が4%以上上げたうえ、エヌビディア(NVDA)も3%近く上昇しています。
5.為替・金利等
先週末の長期金利は0.02%高い1.56%となりました。ドル円は107円台後半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばすような展開となるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)