皆さんは株式投資をしよう!と思ったとき、その元手となるおカネは何を充てられるでしょうか?
「積み立ててきたおカネがある程度まとまったので、その一部を。」
「ボーナスのうち、使う予定のない部分を」
「宝くじが当たったので、そのおカネで」 などなど・・・
余裕のあるおカネのうちの、そのまた一部分だけ。と考える方がほとんどではないでしょうか?

そこで客観的に投資金額を捉える方法を考えてみましょう。
まずは自分の保有している金融資産を書き出してみます。
預金、貯金、たんす預金、会社で何となく積み立ててきた財形、親や祖父母から譲り受けた株券などなど。それに現在加入中の生命保険や個人年金も、皆さんの立派な金融資産です。
思った以上に「金融資産」を持っているな、と感じた方も多いのではないでしょうか?

その金融資産を特性ごとに分けてみましょう。
すぐに下ろせる、すぐに現金化できる流動性の高いもの。
解約や引き出しに制限があるもの。
価値のブレの少ないリスクの小さいもの。価格が変動するリスクの大きいもの。為替リスクのあるもの、などなど。

低金利時代においては、残念ながらリスクの少ない貯蓄性商品ではなかなかお金は増えません。リスクのある商品を上手に利用しないことには、お金を増やすチャンスがないというのが現実です。
ところが、リスクが嫌いな日本人は金融資産の半分以上を流動性・安全性の高い預貯金、3割弱を保険や年金に充てているケースが多いのです。つまり全金融資産の8割はリスクの少ないものに限定しているのです。
マネックス証券に口座をお持ちの皆さんはもっとリスクをとっていらっしゃるでしょうか?

次はすぐ使う予定のお金、しばらく放っておけるお金と用途別に分けてみましょう。
しばらく使う予定のないお金は、実は投資に回せるお金なのです。

冒頭のように、余裕のあるお金のうちの一部だけでリスクをとろう、投資を行おう・・・とすると8割のうちの2割、そのまた半分といった具合に全体の1割にも満たない金額だけを元手にたくさんできるだけお金を儲けたい!というようなケースが多いのです。
金融資産全体を増やそうというときに、そのうちの1割にも満たない資金だけで、全体を何%か増やそうというのは大変です。

そこで、全体の金融資産のうち、どの程度まで安全性の高い貯蓄商品にするのか、どの程度までをリスクをとって投資商品に投資できるのか、それによってどのくらい資産を増やすことができるのか=全体の利回りはどのくらいになるのか、と考えてみることが大切です。

「全体の中からいくらのお金を、リスクをとる商品に回す」→「その中から、いくらのお金を株式投資に回す」というように配分していくのです。実はこれが「アセット・アロケーション」の第一歩です。

まずは、自分の金融資産は全部でどのくらいあるのかを確認してみるところから始めてみてはいかがでしょうか。