【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 30,335.67  ▼68.30 (12/29)
NASDAQ: 12,850.22  ▼49.20 (12/29)

1.概況

米国市場は前日に史上最高値を更新したこともあり利益確定売りが出て反落となりました。ダウ平均は88ドル高でスタートすると184ドル高まで上昇しましたが、買いが続かず上げ幅を縮めるとマイナスに転じ昼過ぎには129ドル安まで下落しました。しかし、その後引けにかけて下げ幅を縮めると結局68ドル安の30,335ドルで取引を終え4日ぶりに反落となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も49ポイント安の12,850ポイントとなり3日ぶりに反落となりました。

2.経済指標等

10月の米S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数で20都市圏住宅価格指数は前年同月比7.9%上昇し市場予想も上回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち不動産や資本財・サービス、エネルギーなどの9業種が下げました。一方でヘルスケアと一般消費財・サービスの2業種が上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄では投資ファンドのサード・ポイントが事業売却などを提案したことでインテル(INTC)が5%近く上げたほか、アムジェン(AMGN)とメルク(MRK)も1%以上上昇しました。また、アメリカン航空(AAL)が2度の墜落事故を起こして運航を停止していた小型機737MAXの商業運航を開始したことを好感してボーイング(BA)も小幅に上げています。一方でアップル(AAPL)とホーム・デポ(HD)が1%以上下げ、セールスフォース・ドットコム(CRM)とキャタピラー(CAT)も1%近く下落しました。

ダウ平均構成銘柄以外では、写真・動画共有アプリのスナップ(SNAP)が目標株価の引き上げを受けて6%余り上げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.02%上昇の0.94%となりました。ドル円は103円台半ばで推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は昨日に大きく上昇した反動もありやや売り優勢でのスタートが予想されます。こうしたなか本日は大納会ですが、日経平均が切り返し高値を更新して年内最後の取引を終えることができるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)