【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 30,216.45  △37.40 (12/21)
NASDAQ: 12,742.52  ▼13.12 (12/21)

1.概況

米国市場は小幅に高安まちまちとなりました。ダウ平均はゴールドマン・サックス(GS)やJPモルガン・チェース(JPM)、ナイキ(NKE)などの上昇を受けて反発しましたが、英国で新型コロナウイルスの変異種の感染が広がっていることを警戒しS&P500株価指数とナスダック総合株価指数は続落となりました。ダウ平均は20ドル安でスタートすると下げ幅を広げまもなくして423ドル安まで下落しましたが、持ち直すと昼過ぎにプラスに転じ取引終盤には125ドル高まで上昇しました。その後再び下落に転じましたが引けにかけて戻すと結局37ドル高の30,216ドルで取引を終えています。

一方でS&P500株価指数が14ポイント安の3,694ポイントとなったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も13ポイント安の12,742ポイントとなっています。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち9業種が下げ、エネルギーが2%近く下落したほか、公益事業と生活必需品も1%以上下げました。一方で金融と情報技術の2業種が上げ、金融は1%を超える上昇となりました。

4.個別銘柄動向

米連邦準備理事会(FRB)が大手銀行に自社株買いの再開を認めたことでゴールドマン・サックスが6%余り上げたほか、JPモルガン・チェースも4%近く上昇しました。また、決算が市場予想を上回る増収増益となったことで目標株価の引き上げが相次ぎナイキも5%近く上昇し上場来高値を付けました。ゴールドマン・サックスとJPモルガン・チェース、ナイキの3銘柄でダウ平均を170ドル余り押し上げています。一方でダウ平均構成銘柄ではインテル(INTC)が2%以上下げたうえ、IBM(IBM)も2%近く下落しました。ダウ平均構成銘柄以外ではS&P500株価指数への組み入れを材料に買われてきた反動で電気自動車のテスラ(TSLA)が6%以上下げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.02%低い0.93%となりました。ドル円は103円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場が高安まちまちとなり新たな買い材料に乏しいことから下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が昨日同様に節目の26,500円を前に下げ渋るかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)