12月18日(金)は「4人の魔女の日」

今週の金曜日は、米国株の世界では「クアドルプル・ウィッチング・ディ(4人の魔女の日)」と呼ばれる3ヶ月に1度の特殊な日となります。

株式先物指数、株式指数オプション、個別株オプションの3つの取引が同時に清算されるのが「トリプル・ウィッチング(3人の魔女)と呼ばれていますが、この「トリプル・ウィッチング」に個別株先物が追加され、それら全ての取引の清算が行われるのが「クアドルプル・ウィッチング」となります。この4人の魔女たちが活躍する日は、通常相場が乱高下する日となると言われています。

金曜の「4人の魔女の日」にはテスラのS&P500入りという大イベントも

そういった意味で、今週の金曜日はそれだけでも大変な1日となるのですが、加えて今回は新たにテスラ(TSLA)が仲間入りするS&P500指数のリバランスと言う大きなイベントが予定されています。

今年の夏にはトヨタ自動車の時価総額を超えたことで注目を集めたテスラですが、テスラの株価は年初からすでに600%以上上昇、現在のテスラの時価総額は5680億ドル(約59兆円)、すでにトヨタ自動車の時価総額の倍以上となっています。

現在テスラの時価総額は、S&P 500指数全体の6番目に大きな銘柄となっています。
これはS&P 500の時価総額の約1.5%を占め、このような規模の銘柄がS&P 500に採用されるのは2012年にバークシャーハザウェイがS&P 500に採用されたのが最後となっています。

正式にはテスラ株は2020年12月21日、月曜日の朝からS&P 500指数の構成銘柄となります。そうしますと、S&P500に連動する投資信託やETFなどのパッシブファンドは前日の引値、つまり、12月19日金曜日の引値近辺でテスラ株をファンドに組み入れる必要があります。

S&Pダウジョーンズ・インディシーズによるとS&P500に連動するパッシブファンド全体の規模は4兆ドル(約416兆円)を超えると言われており、今回のテスラ株の同指数への組み入れにより、パッシブファンドだけで800億ドル(約8.32兆円)分のテスラ株を買ってくるという試算がされています。

金曜日のS&P500指数に起きることと、テスラ入り後の同指数の値動き

テスラがS&P500指数に採用される一方で、指数から削除される銘柄もあります。

先週金曜日(12月11日)、マーケットが引けた後に、Apartment Investment & Management (AIV)がS&P500指数から削除されると発表されました。同社の時価総額は60億ドル、テスラ株のほぼ100分の1でしかありません。同社の株を売るだけでは、テスラ株を買うだけの金額は足りず、インデックスファンドはS&P500指数の他の銘柄を売却する必要があります。

今週金曜日(12月18日)の莫大なテスラ株の買いを予想して、事前にテスラ株を買いに回っているファンドもあるでしょうし、そういった短期的なトレードを目的にテスラ株を買ったファンドは、パッシブファンドの買いに対し、売りを浴びせることもあるかもしれません。

このような特殊なイベントに加え、この日はクアドルプルウォッチングも行われます。
よって、今週金曜日の米国株のマーケットは、歴史的な出来高を伴い、大きく乱高下することが考えられます。この日は米国株の歴史の中でも非常に興味深い1日となることでしょう。

また、株価が乱高下しやすいテスラ株がS&P500指数に採用されることにより、今後同指数はよりボラティリティーの高い株価指数になっていくと考えられます。