【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 30,046.37  △47.11 (12/11)
NASDAQ: 12,377.87  ▼27.94 (12/11)

1.概況

先週末の米国市場は高安まちまちとなりました。ダウ平均はウォルト・ディズニー(DIS)の急伸を受けて上昇したものの、S&P500株価指数とナスダック総合株価指数は追加の経済対策で与野党協議が難航していることを嫌気して下落となりました。ダウ平均は11ドル安でスタートすると昼過ぎに178ドル安まで下落しましたが、持ち直すとプラスに転じ47ドル高の30,046ドルと30,000ドルの大台を回復し3日ぶりに反発して取引を終えています。一方でS&P500株価指数が4ポイント安の3,663ポイントと3日続落となったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も27ポイント安の12,377ポイントと反落となっています。

2.経済指標等

11月の米卸売物価指数(PPI)は前月比0.1%上昇に止まり市場予想を下回りました。一方で12月の米ミシガン大学消費者態度指数速報値は81.4と前月から上昇し市場予想を上回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち7業種が下げ、エネルギーが1%を超える下落となったほか、金融も1%近く下げました。一方でコミュニケーション・サービスや生活必需品などの4業種が上げ、コミュニケーション・サービスは1%以上上昇しています。

4.個別銘柄動向

ウォルト・ディズニーが13%以上上昇し、ダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりダウ平均を1銘柄で140ドル近く押し上げました。動画配信サービスのディズニープラスの契約者数が12月2日時点で8680万人となり、今後も契約者数の急成長が続く見通しを示したことで買いを集めました。一方で長期金利の低下を受けてゴールドマン・サックス(GS)が2%近く下げダウ平均構成銘柄で下落率トップとなりました。また、アップル(AAPL)がスマホ用モデムを自社開発すると伝わりモデムをアップルに供給するクアルコム(QCOM)が7%以上下げました。

5.為替・金利等

先週末の長期金利は0.02%低い0.89%となりました。ドル円は104円近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は先週末の米国市場が高安まちまちとなり新たな買い材料が乏しいことから下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の26,500円を前に下げ渋り底堅さをみせるかがポイントとなりそうです。また、本日は寄り付き前の8時50分に日銀短観が発表される予定で注目されます。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)