【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ:  27,463.19   ▼222.19  ( 10/27 )
NASDAQ:  11,431.35   △72.41  ( 10/27 )

1.概況

米国市場は高安まちまちとなりました。新型コロナウイルスの感染再拡大が重石となりダウ平均とS&P500株価指数は続落となりましたが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けにくいハイテク株が買われたことでナスダック総合株価指数は反発となりました。

34ドル安でスタートしたダウ平均は朝方にプラスとなる場面もありましたが、22ドル高で上値が押さえられるとマイナス圏での推移が続き引けにかけて下げ幅を広げる展開となり結局222ドル安の27,463ドルと安値圏で取引を終え3日続落となっています。また、S&P500株価指数も10ポイント安の3,390ポイントとなり続落となっています。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は72ポイント高の11,431ポイントとなり反発しています。

2.経済指標等

9月の米耐久財受注額は前月比1.9%増となり市場予想を上回りました。8月の米S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数で20都市圏住宅価格指数も前年同月比5.2%上昇し市場予想を上回りました。一方で10月の米コンファレンスボード消費者信頼感指数は100.9と前月から低下し市場予想を下回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち8業種が下げ、資本財・サービスが2%以上下落したほか、金融も2%近く下げました。また、エネルギーと不動産も1%を超える下落となっています。一方で一般消費財・サービスとコミュニケーション・サービス、情報技術の3業種が上げています。

4.個別銘柄動向

新型コロナウイルスの感染再拡大が嫌気されボーイング(BA)が3%以上下げダウ平均構成銘柄で下落率トップとなりました。空運株も引き続き安くアメリカン航空グループ(AAL)が5%近く下げ、デルタ航空(DAL)とユナイテッド航空ホールディングス(UAL)も3%以上下落しました。また、キャタピラー(CAT)とスリーエム(MMM)が3%を超える下落となりました。決算は市場予想を上回りましたが、先行きの不透明感から売りが優勢となりました。

一方でハイテク株に買いが入りセールスフォース・ドットコム(CRM)が3%以上上げダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなったほか、アマゾン・ドット・コム(AMZN)とフェイスブック(FB)も2%を超える上昇となりました。マイクロソフト(MSFT)やアップル(AAPL)、電気自動車のテスラ(TSLA)も1%以上上げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.04%低い0.76%となりました。ドル円は104円台半ば近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場でダウ平均が続落となったことから下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が引き続き25日移動平均線(昨日時点で23,443円)を引けで維持できるかがポイントとなりそうです。

( マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)