【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 27,993.33  △327.69 (9/14)
NASDAQ: 11,056.65  △203.11 (9/14)

1.概況

米国市場は大型のM&Aのニュースが相次いだことや新型コロナウイルスワクチンの早期実用化への期待から上昇となりました。53ドル高でスタートしたダウ平均は昼過ぎに420ドル高近くまで上昇した後一旦240ドル高程度まで弱含む場面もありましたが、取引終盤に再び上げ幅を広げると420ドル高まで上昇し高値を付けました。その後ダウ平均は引けにかけて上げ幅を縮めたものの結局327ドル高の27,993ドルで取引を終え続伸となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も203ポイント高の11,056ポイントと3日ぶりに反発しています。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでも不動産と情報技術が2%以上上昇したほか、素材とヘルスケア、資本財・サービス、金融、公益事業も1%を超える上昇となりました。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄はシェブロン(CVX)とウォルト・ディズニー(DIS)、キャタピラー(CAT)を除く27銘柄が上げました。そのなかでもアメリカン・エキスプレス(AXP)が4%近く上げたほか、ボーイング(BA)も3%以上上昇し、アップル(AAPL)も3%近く上げています。

ダウ平均構成銘柄以外では、ソフトバンクグループ(9984)から英半導体設計のアームを買収すると発表した画像処理半導体のエヌビディア(NVDA)が6%近く上昇しました。IT大手のオラクル(ORCL)も動画投稿アプリTikTokの米国事業の買収交渉でオラクルを技術パートナーとする案の採用が有力になったと伝わったことで4%を超える上昇となりました。さらにバイオ製薬のギリアド・サイエンシズ(GILD)も同業のイミュノメディクス(IMMU)を買収すると発表したことで1%余り上げています。イミュノメディクスは買収価格にさや寄せする格好で急騰し98%近く上げました。また、半導体メモリーのマイクロン・テクノロジー(MU)が投資判断の引き上げを受けて6%以上上昇しています。

5.為替・金利等

長期金利は0.01%高い0.67%となりました。ドル円は105円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

日本市場は日経平均が昨日に節目の23,500円を回復したこともあり利益確定の売りが先行し軟調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が下げ渋り底堅さをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)