【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 28,430.05 ▼223.82 ( 8/31 )
NASDAQ: 11,775.46 △79.82 ( 8/31 )
1.概況
米国市場は高安まちまちとなりました。ダウ平均とS&P500株価指数は景気敏感株を中心に利益確定の売りが出て反落となりましたが、ナスダック総合株価指数は主力ハイテク株が買われたことで続伸となり史上最高値を更新しています。ダウ平均は10ドル安でスタートすると下げ幅を広げ昼前に290ドル安まで下落しましたが、その後持ち直すと取引終盤には110ドル安程度まで戻す場面もありました。しかし、引けにかけて再び下げ幅を広げると結局223ドル安の28,430ドルで取引を終え4日ぶりに反落となっています。
また、S&P500株価指数も7ポイント安の3,500ポイントと8日ぶりに反落となりました。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は79ポイント高の11,775ポイントと続伸となり前日に付けた史上最高値を更新しています。
2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち7業種が下げ、エネルギーが2%以上下落したほか、素材と金融、資本財・サービスも1%を上回る下げとなりました。一方で情報技術や公益事業などの4業種が上げています。
4.個別銘柄動向
株式分割後の株価で取引が始まったアップル(AAPL)と電気自動車のテスラ(TSLA)が大幅高となりました。株式分割を考慮した比較でアップルが3%以上上げダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなったほか、テスラも12%を上回る上昇となりました。
また、低価格帯の画像処理半導体を搭載したゲームカードを発売したアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が6%余り上げ上場来高値を更新しました。ドローンを利用した荷物配送が米連邦航空局から承認されたと発表したアマゾン・ドット・コム(AMZN)も1%以上上げ上場来高値を更新しています。一方で目標株価の引き下げを受けてゼネラル・エレクトリック(GE)が4%余り下げています。
なお、31日から新たにダウ平均の構成銘柄になった3銘柄は高安まちまちでした。顧客情報管理大手のセールスフォース・ドットコム(CRM)とバイオ製薬のアムジェン(AMGN)は小幅に上げましたが、機械のハネウェル・インターナショナル(HON)は1%を超える下落となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.02%低い0.70%となりました。ドル円は105円台後半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国市場でダウ平均が下落したことから軟調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が下げ渋り切り返すような動きをみせるかがポイントとなりそうです。
( マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)