【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 26,584.77  △114.88 (7/27)
NASDAQ: 10,536.27  △173.09 (7/27)

1.概況

米国市場は米共和党が1兆ドル規模の追加景気支援策の概要を発表すると伝わり経済対策への期待から3日ぶりに反発しました。22ドル安と下落してスタートしたダウ平均ですがまもなくしてプラスに転じると上げ幅を広げ155ドル高まで上昇しました。

その後一時は30ドル高程度まで上げ幅を縮める場面もありましたが堅調に推移すると引けにかけて上げ幅を広げ結局114ドル高の26,584ドルで取引を終えています。 また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も173ポイント高の10,536ポイントとなっています。

2.経済指標等

6月の米耐久財受注額は前月比7.3%増となり市場予想を上回りました。民間設備投資の先行指標となる非国防資本財から航空機を除いたコア受注も前月比3.3%増となり市場予想を上回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち9業種が上げました。そのなかでも情報技術と素材、不動産が1%を超える上昇となりました。一方で公益事業と金融の2業種が下げ、公益事業は1%を上回る下落となりました。

4.個別銘柄動向

アップル(AAPL)が目標株価の引き上げを受けて2%を超える上昇となりました。半導体のクアルコム(QCOM)も目標株価の引き上げを好感して4%以上上げたほか、バイオ製薬大手のバイオジェン(BIIB)も目標株価と投資判断の引き上げを受けて5%余り上げています。バイオ製薬のモデルナ(MRNA)は新型コロナウイルスワクチン開発のための追加の支援金を米政府から受け取ったと発表したことで9%余り上げました。

一方で玩具大手のハズブロ(HAS)が決算で売上高や1株利益が市場予想を下回ったことで7%を超える下落となりました。保険のレモネード(LMND)も売りの投資判断を受けて6%を上回る下げとなっています。

5.為替・金利等

長期金利は変わらずの0.59%となりました。ドル円ではさらに円高が進み105円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

米国市場が反発した一方でドル円が円高に振れるなど強弱材料が入り混じる格好となっていることから本日の日本市場は小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均はドル円の動向をにらみながらの展開となりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)