【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 25,445.94  ▼710.16 (6/24)
NASDAQ: 9,909.17  ▼222.20 (6/24)

1.概況

米国市場は経済活動を早期に再開したテキサス州やフロリダ州などで新型コロナウイルスの新規感染者が過去最高を更新し続けていることや、ニューヨーク、ニュージャージー、コネチカットの3州の知事が感染率の高い州から訪れる人に14日間の自主隔離を義務付けると発表したことなどで新型コロナウイルス感染拡大を懸念した売りが出て大幅反落となりました。163ドル安でスタートしたダウ平均は大きく下げ幅を広げ昼前に859ドル安まで下落したあと持ち直し取引終盤に550ドル安程度まで下げ幅を縮める場面もありましたが、引けにかけて下げ幅を広げると結局710ドル安の25,445ドルで取引を終え3日ぶりに反落となりました。

また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も222ポイント安の9,909ポイントと10,000ポイントの大台を割り込み9日ぶりに反落となっています。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが下げました。そのなかでもエネルギーが5%を超える下落となったほか、金融と資本財・サービスも3%を上回る下げとなり、素材も3%近く下落しました。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄全てが下げました。そのなかでもダウ(DOW)が7%安となったほか、ボーイング(BA)も6%近く下落しました。エクソンモービル(XOM)とレイセオン・テクノロジーズ(RTX)、シェブロン(CVX)も4%を超える下げとなっています。

ダウ平均構成銘柄以外では、クルーズ船のカーニバル(CCL)やロイヤル・カリビアン・クルーズ(RCL)、ノルウェージャン・クルーズライン・ホールディングス(NCLH)などが安く、カーニバルとロイヤル・カリビアン・クルーズが11%余り下げ、ノルウェージャン・クルーズライン・ホールディングスも12%以上下落しました。また、空運株も安く、ユナイテッド航空ホールディングス(UAL)が8%以上下げ、デルタ航空(DAL)も8%近く下落しました。アメリカン航空グループ(AAL)も7%余り下げています。

一方でパソコン大手のデル・テクノロジーズ(DELL)が傘下の仮想化ソフトウエア会社のVMウェア(VMW)のスピンオフを検討していると伝わったことで8%を超える上昇となりました。VMウェアも投資判断と目標株価の引き上げを受けて2%を上回る上昇となっています。

5.為替・金利等

長期金利は0.03%低い0.68%となりました。ドル円は107円近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が25日移動平均線(昨日時点で22,152円)を前に下げ渋るかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)