【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 24,575.90 △369.04 (5/20)
NASDAQ: 9,375.78 △190.67 (5/20)
1.概況
米国市場は米国の全50州で経済活動の制限が段階的に解除されるなか経済活動の再開への期待から反発しました。ダウ平均は249ドル高でスタートし昼前に442ドル高まで上げ幅を広げたあと一旦上値が伸び悩み260ドル高程度まで弱含みましたが、取引終盤に再び上げ幅を広げると結局369ドル高の24,575ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も190ポイント高の9,375ポイントとなっています。
2.経済指標等
4月開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では新型コロナウイルスの感染が拡大するなか経済の下支えに向けあらゆる手段の活用にコミットすることで一致していたことが分かりました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのうちエネルギーが4%近く上昇したほか、コミュニケーション・サービスと金融、情報技術も2%以上上げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中24銘柄が上げました。そのなかでもテーマパーク再開への期待からウォルト・ディズニー(DIS)が5%近く上げたほか、インテル(INTC)も4%を超える上昇となりました。また、アメリカン・エキスプレス(AXP)も4%近く上げたうえ、シェブロン(CVX)とエクソンモービル(XOM)、キャタピラー(CAT)、コカ・コーラ(KO)、JPモルガン・チェース(JPM)も3%以上上げています。
ダウ平均構成銘柄以外では、中小企業が手軽にネット通販を始められるサービスを開始したフェイスブック(FB)が6%高となり上場来高値を更新しました。さらにバイオ製薬のイノビオ・ファーマシューティカルズ(INO)はマウスなどを使った新型コロナウイルスワクチンの実験で抗体や免疫反応が確認されたと発表したことで8%以上上げています。一方でディスカウントストア大手のターゲット(TGT)が決算で利益率が大きく低下したことが嫌気され3%近く下落しました。
5.為替・金利等
長期金利は0.01%低い0.68%となりました。ドル円は107円台半ばで推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばすような展開をみせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)