最近、マザーズ指数の強さが際立っています。4月20日の終値761.5ポイントは、上値のフシとなる2018年12月安値757ポイント付近ということで、フシを前に短期的には調整と思わせるような動きが直後にありました。ところが、週明けの強い動きで4月20日の高値に急接近。上回るのは時間の問題となってきました。
2020年4月に入ってからは1日あたりの売買代金が1,000億円を上回ってきています。また、直近7年間の月別の売買代金の推移をみると、6月に向けては増加する傾向がみられます。
内需ネット系企業が多いマザーズ市場は、新型コロナウイルスの影響によるテレワークの普及やオンラインサービスなどで、いち早く業績改善期待が高まりやすいといえます。そのため、ゴールデンウィーク明け以降、世界的に景気の停滞感が予想される中であっても、マザーズ市場は大型株に比べて消去法的に注目されやすいのかもしれません。
【図表】海外投資家の累積売り越し額の推移(マザーズ、億円)
上記の図表は、マザーズ市場における2017年1月から2020年3月までの海外投資家の売買の累計を示したものです。これでみると、これまでずっと売り越し額が増え続けてきましたが、2019年後半からは月間ベースで買い越しとなる月が増えています。そして、それまでの売り越し額がゆっくりと減少しているのがわかります。
足元は上昇、下落を繰り返していることから、銘柄の入れ替えにとどめている可能性はあります。しかしながら、海外投資家が再び日本の新興企業に目を向き始めた兆候だとすれば、マザーズ市場は当面注目できそうです。