【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 23,775.27  △260.01 (4/24)
NASDAQ: 8,634.52  △139.77 (4/24)

1.概況

米国市場は連日での原油高を好感して上昇しました。112ドル高でスタートしたダウ平均はまもなくしてマイナスに転じると昼前に97ドル安まで下落しましたが、午後に入って持ち直すと上げ幅を広げる展開となりました。引けにかけて一段高となったダウ平均は結局260ドル高の23,775ドルで取引を終え3日続伸となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も139ポイント高の8,634ポイントと反発しています。

2.経済指標等

3月の米耐久財受注額は前月比14.4%減となり市場予想も下回りました。一方で民間設備投資の先行指標とされる非国防資本財から航空機を除いたコア資本財は前月比0.1%増となりマイナスを見込んでいた市場予想を上回りました。4月の米ミシガン大学消費者信頼感指数確報値も71.8と速報値から上方修正され市場予想を上回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでも情報技術が2%余り上昇したほか、素材とヘルスケア、一般消費財・サービス、金融、生活必需品、コミュニケーション・サービスも1%以上上げています。 

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中27銘柄が上げました。そのなかでもホームデポ(HD)が5%近く上昇したほか、アップル(AAPL)とIBM(IBM)、シスコシステムズ(CSCO)、ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)も2%以上上げています。一方でボーイング(BA)とプロクター・アンド・ギャンブル(PG)、ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)が下げ、ボーイングは2度の墜落事故を起こした小型機737MAXの運航再開の許可について外出規制などで米当局の作業が遅れていると伝わったことで6%を超える下落となっています。

ダウ平均構成銘柄以外では、バイオ製薬のギリアド・サイエンシズ(GILD)が新型コロナウイルス治療薬についての米国での臨床試験の結果が予定よりも早く出そうだと伝わったことで2%を超える上昇となっています。

5.為替・金利等

長期金利は変わらずの0.60%となりました。ドル円は107円台半ばで推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の19,500円を試すような動きをみせるかがポイントとなりそうです。また、本日は昼頃に日銀の金融政策決定会合の結果が発表されます。現在年80兆円としている国債購入の上限を撤廃するなどの追加の金融緩和策を打ち出す最終調整に入ったと報じられていることもあり結果が注目されます。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)